回避性パーソナリティ障害の方は、本当は自分のことを受け入れてほしいと思っていますが、過度な心配のため、なかなか自分を出せずにおり、普段の生活でも生きづらさを感じています。
そんな回避性パーソナリティ障害の特徴から治療法までまとめてみました!
回避性パーソナリティ障害とは?
回避性パーソナリティ障害とは、パーソナリティ障害のC群(抑うつ的な行動や思考を持つ)に分類されているものです。
回避性パーソナリティ障害は、自分のことを批判されたり、嫌われたりすることを過度に恐れ、人との関わりを避けるのが特徴です。
「話し方がおかしい」「スーツの着こなしが変」などと言われるのではないかと思って、就職の面接にすらいけないということもあります。
回避性パーソナリティ障害は、男性、女性どちらにもみられます。
思春期から成人期にかけて発症しやすいため、不登校や引きこもりに繋がってしまうことも少なくありません。
主な特徴は、
- 人に嫌われることを恐れるあまり、信頼関係を築けない
- 本当の自分を出せない
- 自分は人より劣っていると常に劣等感を抱いている
- 恥をかくのを避けたいと思い、物事にチャレンジができない、仕事に就けない
- 「自分は好かれている」、「この人は自分のことを批判しない」と確信が持てないと人に近づけない
など
「批判されるのではないか」、「笑われるのではないか」、「嫌われるのではないか」と、過度に心配をしてしまうのが回避性パーソナリティ障害の特徴です。
そのため、なかなか人と仲良くなることができません。
仕事において、本人は「仕事に就きたい」と思っていても、面接の時点で「自分は変な人と思われるのではないか」と心配してしまい、面接自体を断ってしまうこともあり、社会的に孤立してしまいます。

回避性パーソナリティ障害の人は、心配する気持ちから人との関わりを避けてしまうため、周りからは「人と関わりたくないのかな」と思われがちです。
ですが、本当はもっと自分のことを受け入れてくれるような関係を望んでいるのです。
回避性パーソナリティ障害の原因は?
回避性パーソナリティ障害の原因は、主に家庭環境に関係していると言われています。
「親から褒められた経験がない」と、自分に自信を持てず、自分を肯定することが出来なくなってしまいます。
親からの過干渉によって自分を出せなくなってしまったり、逆に親が過保護であると、自分で物事を決められなくなってしまうこともあります。
その他にも、いじめや、親、または教師にひどく叱られた、大勢の前で恥をかいた経験なども、回避性パーソナリティ障害の発症に繋がるようです。
回避性パーソナリティ障害の治療法は?
回避性パーソナリティ障害の治療には主に精神療法が行なわれます。
認知行動療法を行なうことで、自分の考え方のクセを少しずつ変えていきましょう。
回避性パーソナリティ障害の方は、物事をネガティブに捉えがちです。
そのため、認知行動療法を繰り返し繰り返し行ない、「こういう考え方もある」「必ずしもそれ(相手の発言など)がネガティブな意味であるとは限らない」と、少しずつ受け入れられるようにしていきましょう。
また、あえてニガテな状況や場面に向き合うことで、少しずつ不安を消していく暴露療法もよく行われます。
そのほかに、不安や恐怖感を抑えるために、抗不安薬を服用したりと、薬物療法も一緒に行われるときもあります。
回避性パーソナリティ障害のまとめ
回避性パーソナリティ障害の方は、人から嫌われたり、批判されることを極度に恐れてします。
そのため、本人は仕事に就きたいと思っていても、面接に行けないということもあります。
回避性パーソナリティ障害の治療には認知行動療法が効果的です。
認知行動療法を繰り返し行ない、考え方のクセを少しずつ改善していきましょう。