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感情とうまく付き合うための処方箋【14】 【落ち込み】~「考えない」「忘れよう」とするほど、かえって思い浮かべてしまう~

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「現代ストレス社会」と言われる今。

ストレスフルな環境で働き続けるためには、自分で自分を守る工夫が必要です。

その工夫のキーワードが「感情」

「感情とうまく付き合うための処方箋」では、仕事で感じる「怒り」「悲しみ」「落ち込み」「不安」の4つの「感情」を味方につけて、ストレスから自分を守る方法をご紹介します。

第14回は、「【落ち込み】~うまくいかなかったこと以外でも自信がなくなり抜け出せない~」の続き、「【落ち込み】~「考えない」「忘れよう」とするほど、かえって思い浮かべてしまう~」を解説していきます。

【落ち込み】~「考えない」「忘れよう」とするほど、かえって思い浮かべてしまう~

前回は、うまくいかなかったこと以外でも、「反すう思考」によって、全く関係がない部分まで考えてしまい、落ち込みがさらに加速してしまう…、という話をしました。

「反すう思考から抜け出さなければ!」と、ついやってしまうのが、

「なるべく考えないようにする!」
「早く忘れようと自分に言い聞かせる!」

というセリフ…。

実は、これではうまくいかないことが、心理学書ウェグナーが行った「シロクマ実験」で分かっています。

これは、「シロクマについて考えないでください」と言われたグループと、「何も言われなかった」グループ、どちらがシロクマのことを多く考えていたか?という実験です。

結果、シロクマのことを多く考えていたのは、前者の「シロクマについて考えないでください」と言われたグループでした。

私たちは、「忘れよう」「考えないように」とすればするほど、かえってそのことを頭に思い浮かべてしまうのです。

では、どうすればいいのでしょうか?

次のような、3つのステップで進んでいくのがおススメです!

  1. 気づく
  2. 距離をとる
  3. 現実思考に戻る

「反すう思考」に気づく5つのチェック

「反すう思考」は、自分でも気づかないうちに頭の中を流れています。

まず、自分が「反すう思考をしているな」と、気づくことがスタートになります。

自分で「最近元気がないかも…」と感じたら、次の5つをチェックしてみましょう。

  • 過去のことを繰り返し考えている
  • 「なぜ〇〇したのか、しなかったのか」という考えが浮かぶ
  • 考えるのをやめたくてもやめられない
  • 自分で自分を責めるような考えが浮かぶ
  • 「絶対」「いつも」「〇〇に違いない」など、大げさな表現で考えている

5つのうち、3つ以上あてはまっていたら、「反すう思考」をしている可能性が高いです。

「反すう思考」から距離をとる4つの方法

では、「反すう思考」の影響力を減らすために、「距離をとる4つのステップ」をご紹介します。

「反すう思考」から距離とれると、その後の対策もとりやすくなります。

【1】「いま、自分は〇〇と考えている」と表現してみる

「見込みが甘かった…」
「あの時、こうしていれば…」

など、ぼんやり考え続けるのではなく、

「今、自分は『見込みが甘かった』と考えている」
「今、自分は『あの時、こうしていればよかった』と考えている」

こう捉えてみましょう。

こうすることで、「反すう思考」にただただ巻き込まれている自分を、「反すう思考している自分」と、「それを観察している自分」に分けることができます。

「それだけ?」と思うかもしれませんが、意外と効果があります。

【2】「今、いくつくらい?」と数値かしてみる

数値で評価するには、その対象を客観的に眺める必要があるため、「反すう思考」から自然と距離をとることができます。

例えば、自分の「反すう思考」を台風になぞらえ、こんなふうにチェックしてみるのはどうでしょうか?

「何ヘクトパスカルくらいの影響力を持っているかな?」
「940ヘクトパスカルは今月の最高記録、かなり影響を受けそうだな」
「最高の反すう思考を100,影響なしの反すう思考を0として、いくつくらいかな?」

他にも、「お金に換算する」「重さで表現する」など、いくつか試してみて、自分にしっくりくる数値化の方法を見つけてみましょう。

【3】ただただ書き出してみる

シンプルな方法ですが、紙に書き出すことで、思考を頭から取り出して、見える化します。

頭の中で言い換えや、数値化が苦手な時は、この方法がおススメです。

【4】自分を責める声から物理的に「さよなら」する

ダメ出しばかりの上司や、他の人が自分を責める声を取り込んで、「反すう思考」してしまっている時は、こうとらえてみましょう。

「責められているのは自分という人ではなく、『行為』についてだ」

そして、その声から離れることをおススメします。

例えば、取引先っでも説明が不十分だったことを責められた時は、

「自分の全てが責められている」
「説明スキルだけでなく、他の能力も低い」

と、自分まるごと否定されたかのようにとらえるのではなく、

「あの場面での、〇〇についての説明という行為に不十分なところがあった」

と、行為への注意・指摘として受け止めましょう。

そして、叱られた行為を改善することに注力しましょう。

中には人と行為を分けて叱ることができないような上司のもとで働いている人もいるかもしれませんが、なるべく接触頻度を減らすなど、物理的にも距離をとるようにして、影響を受けすぎないようにしてください。

闇雲にひとを責める言葉の裏側には、その相手の「困りごと」が潜んでいて、その上司が追いつめられている、余裕がない場合があります。

そんな時こそ。こちらが視野を広く持ちましょう。

それでも、上司が頭に乗り移ったかのように、「反すう思考」が始まってしまった時は、これまでにご紹介した「反すう思考から距離をとる4つの方法」を実践してみてください。


 
次回、【落ち込み】~「反すう思考」から現実思考へ戻る5つのワーク~、へ続く

 

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