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感情とうまく付き合うための処方箋【19】 【不安】~不安を「見える化」する2つの方法~

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「現代ストレス社会」と言われる今。

ストレスフルな環境で働き続けるためには、自分で自分を守る工夫が必要です。

その工夫のキーワードが「感情」

「感情とうまく付き合うための処方箋」では、仕事で感じる「怒り」「悲しみ」「落ち込み」「不安」の4つの「感情」を味方につけて、ストレスから自分を守る方法をご紹介します。

第19回は、「【不安】~人はなぜ不安になるのか?~」の続き、「【不安】~不安を「見える化」する2つの方法~」を解説していきます。

【不安】~不安を「見える化」する2つの方法~

前回は、「なぜ人は不安になるのか?」「不安になった時に、やりがちな行動」について話をしました。

ですが、不安は前向きな行動に繋げるチャンスでもあります。

そのために、まず不安を「見える化」することから始めましょう。

【1】口に出して人と共有する

取引先でも商談のあと、相手に微妙な反応をされた時、「何がまずいんだろう」と不安になったら、それをそのまま口に出してみましょう。

「分かりづらい点などがあれば、もう一度説明いたしますので、率直な意見をください」
「当方の提案で気がかりな点などありますか?」

などなど…。

そうすれば、相手も「ちょっと価格が…」「思っていた仕様と違っていて…」と話し始めてくれるでしょう。

微妙な態度の原因が分かれば、こちらもそれに合わせて手を打つことができ、モヤモヤした気持ちで取引先から帰らずに済みます。

当然、「特にありません」と微妙な態度のまま返事をされてしまうこともありますが、そういう時は、「本当に分からないこと」として捉えるしかありません。

また、「新しく来た上司が何を考えているのか分からずモヤモヤする」という場合も、まずはチームのメンバーで話しやすい人に相談してみましょう。

「それには、こういう事情があるらしいしよ」
「異動前の部署の人に聞いたけど、こうやって付き合うといいって聞いたよ」
「私も同じように感じてた!一緒に対策を考えよう」

こんなふうに、私たちの知らない情報を教えてくれるかもしれません。

これも、まず「口に出す」ことをしてみないと分かりませんよね。

口に出してみると、「分かる」領域が増えるのは意外と多いものです。

【2】「明確にできること」「実は分かっていること」「本当に分からないこと」を分けて書き出す

不安を書き出すメリットは、「可視化できる」点にあります。

文字にして見ることで距離がとれ、状況を客観的に見ることができます。

実際、書き出しただけでも、「意外と大したことじゃなかったな」と冷静になれることもあります。

また、書くことに集中している時は、思考が止まるので不安をさらに膨らませずに済むメリットもあります。

次の3つのカテゴリに分けて、「分からない」ことを書き出していきましょう。

「分からない」ことを書き出してみる

書き出す前には「分からない」とひとくくりになっていることから、【明確にできること】や【“実は”分かっていること】を取り出して、「分からない」領域を減らすことがポイントです。

では、「残業しないで帰ってしまって、納期に間に合うか不安で心配…」という例で考えてみましょう。

「明確にできること」を取り出す

「納期に間に合うか分からなくて不安」という中から、まずは「明確なこと」を取り出していきます。

  • 納期は分かっている
  • 仕事の内容も決まっている

この辺りが取り出せますね。

「“実は”分かっていること」を取り出す

作業のプロセスを書き出して、やるべきことを自分の中で整理すると、分かる領域が増えそうです。

そして、それぞれのプロセスでかかりそうな時間の目安をつけます。

時間の目安がたつと、納期までのスケジュールや見通しがたてられます。

また、予想される障害やトラブルも書き出してみてください。

それが分かると、防ぐための対策や時間の余裕を確保することができます。

ここまでくると、「納期に間に合うかどうか分からない」と漠然と不安を感じていた最初のころより、ずっと「分かる」ことが増えているはずです。

このあとは、「分かった・明確にできた」ことを元に、できる具体策をどんどん進めていきます。

前回、不安になった時にやってしまいがちなことを紹介しましたが、「明確にできること」「“実は”わかっていること」を、「放っておく」「なかったことにする」のはNGです。

不安がますます膨らみ、さらに行動できなくなってしまいます。

不安が膨らんだり、自分が苦手な作業や、嫌いな仕事に取り掛かるのに「気が重い」「憂鬱」という場面は意外と多いものです。

そんな時には、次の3つのことが役に立ちます。

【1】最初の一歩を小さいステップにする

企画書を書く作業だとしたら、まず「企画書のフォーマットを作る」ことだけにします。

「これなら始められる」という小さなステップにします。

【2】作業を終えたあとのことをイメージする

その作業を終えたら、自分がどんなに気が楽になるか、スッキリするかをイメージして、一歩踏み出すモチベーションにします。

【3】作業を終えた時の「ごほうび」を用意する

「普段は手を出さない高級スイーツを食べる」「とっておきのワインを開ける」など、どんなことでもOKです!


 
必要以上に不安を膨らませる前に分類して、これら3つのコツを活用、えいやっ!と行動してみましょう。

取りかかってみると、これまでの経験が活かせて予想以上にさくさくと物事が進んでいく場合も多いです。

「“本当に”分からないこと」も書き出す

当然、「“本当に”分からないこと」もあるので、それらも書き出してみます。

  • 自分の裁量の範囲外で方針が変わってしまう
  • 想定外なトラブルが起こる
  • 次の打ち合わせで、取引先からどんなフィードバックが返ってくるか

この辺りが未知数になりますね。

「“本当に”わからないこと」に対しては、やみくもに不安をなくそうと行動するのではなく、手放すしかありません。

「どうやっても、私たちには分からないことがある」

そのことを知っておく必要があります。

この領域については、「今の時点では」なるようにしかならない、と割り切るしかないのです。

「分かる領域に入ってきたら対応しよう」と考えて、いったん手放しましょう。


 
次回、【不安】~自分の能力や性格に関わる場合、気持ちを誰かに受け止めてもらう~、へ続く

 

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