「現代ストレス社会」と言われる今。
ストレスフルな環境で働き続けるためには、自分で自分を守る工夫が必要です。
その工夫のキーワードが「感情」!
「感情とうまく付き合うための処方箋」では、仕事で感じる「怒り」「悲しみ」「落ち込み」「不安」の4つの「感情」を味方につけて、ストレスから自分を守る方法をご紹介します。
第20回は、「【不安】~不安を「見える化」する2つの方法~」の続き、「【不安】~自分の能力や性格に関わる場合、気持ちを誰かに受け止めてもらう~」を解説していきます。
【不安】~自分の能力や性格に関わる場合、気持ちを誰かに受け止めてもらう~
前回までは、「不安をカテゴリ分けして書き出し、見える化する」という方法をご紹介してきましたが、実はこの方法だとすぐに使うのが難しい時もあります。
それは、「自分の能力や性格に関わる不安」の場合です。
例えば…、
彼のおかげで仕事の面では助かっているけど、5年後、10年後を考えた時、自分はこのままでいいんだろうか…。
でも、今は仕事も忙しいし、余裕もないから、そのうちまた考えよう…。
人は意外と自分のことが一番分からないものです。
先にあげた不安の場合、自分のマイナスなところばかり目が向いてしまって、視野も狭くなっています。
自分のマイナスなところに向き合うのは、誰しもツラいものです。
ついつい「なかったこと」にしてしまいがちですが、不安は消えず、モヤモヤは続きます。
5年後、10年後にいよいよ手をうたなければ…という事態になった頃には、「時すでに遅し」で、手を打つ労力も倍増してしまいます。
このような時は、誰かに話して「それは大変だよね」「心配な気持ちになって当然だよ」などと、不安な気持ちを受け止めてもらうことが、次のステップへの第一歩になります。
また、私たちが人に話をする時、その中には「事実」「考え」「気持ち」の3つの情報が入っています。
会話に含まれる3つの情報
仕事の面では助かっているけど、自分はこのままでいいんだろうか…。
- 事実
…最新の技術や知識に追いついていけてない、などの事実としての事柄 - 考え
…自分はこのままでいいんだろうか、などの考え - 気持ち(感情)
…不安、心配、焦り、などの気持ち
「事実」を知ってもらったり、「考え」を理解してもらうことも、もちろん大事ですが、何より「気持ちを分かってもらえた」と感じた時、人は意欲やエネルギーが湧いてきます。
そして、不安な時に、その気持ちを受けとめてもらえると、
と勇気がわいて、次に進むことができるようになるのです。
次回、【不安】~「不安のおかげで仕事で成果が出せている」と考えてみる~、へ続く