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発達障害の人と共に働くということ② ~想像以上に多い大人の発達障害の有病率~

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会社のデスクの上や、その周りもゴチャゴチャ。

会議や打ち合わせには毎回遅れるし、何をやらせても段取りが悪く、同じミスを繰り返す…。

あなたの部下や同僚にそんな人はいませんか?

もしかしたら、その人は「発達障害」かもしれません。

「発達障害の人と共に働くこと」では、職場で発達障害の人と接する場合の対応策や、どのような工夫がされれば、当事者とその周囲の人たちが気持ちよく働けるかをまとめています。

第2回は、「会社の中の『発達障害』…職場にこんな人いませんか?」の続き、「想像以上に多い大人の発達障害の有病率」を解説していきます。

想像以上に多い大人の発達障害の有病率

営業職のAさんは、仕事熱心であるにも関わらず、なかなか実績をあげられません。
取引先を訪れた時、「散らかったオフィスですね」。
仕事相手に対し、「最近、すごく太りましたよね」。
などなど、同行した部下が驚くような失礼なことを平気で言ってしまいます。
「思ったことをそのまま言っただけ」と、本人に悪気はないのですが、その言動のために仕事相手を怒らせ、担当替えを要求されることがしばしばあります…。
会議のたびに毎回遅刻をしてしまうBさん。
さらに、企画書や書類の提出期限を毎回のように忘れてしまって、期限を守ることができません。
上司からは何度も注意を受け、そのたびに今度こそは間に合わせようとしますが、いざその時になると、他にやることが目について、そちらに手を付けはじめ、さらにやりかけの仕事を思い出し…結局、優先順位を付けられず、未提出を繰り返してしまいます…。

 
上でご紹介した二人は、単に「だらしない」「自分に甘い」「無神経」「空気が読めない」人たちなのでしょうか?

最近、「発達障害」が、テレビや各メディアで取り上げられたり、知名度がある人の症状について書かれた書籍などが刊行されるようになり、従来は子どものものと思われがちだった「発達障害」が、大人にも現れる症状であることが日本でも認知されつつあります。

統計により異なりますが、15歳未満の子どもの6~12%に、発達障害の症状がみられると言われており、見過ごされたまま成長すると、大人になってから発達障害の症状が顕著化する場合があります。

「発達障害」とは、

  • 注意力に欠け、落ち着きがなく、衝動的な行動をとる「注意欠陥・多動性障害」(ADHD
  • 対人スキルや社会性などに問題がある「自閉症」「アスペルガー症候群」などを含む「自閉症スペクトラム障害」(ASD)
  • 読む、書く、計算するなどの、ある特定の能力の習得に問題がある「学習障害」(LD)

これらの総称です。

ある部分は「誰にでもあること」と、性格や個性のように思われるかもしれませんし、実際その可能性もあります。

傾向がみられたからといって、安易に発達障害と決めつけることはできません。

「片づけられない」「忘れ物が多い」「キレやすい」「人の話を聞かず、自分のことばかり話す」など、一見よくある性格的な短所に見えますが、日常生活や社会生活全般に関わったり、度を超している場合は、発達障害が疑われます。

さらに、大人の発達障害には、うつ病、不安障害、依存症などの合併症や二次障害が起こることが多いため、本質的な症状が何なのか、判別が難しい場合があります。

発達障害は見過ごされがち

前述のように、発達障害が疑われる子どもは一定数存在しますが、現在の日本は子どもの発達障害を診断し、治療できる専門医が不足していること、日本人特有の横並び志向で「普通」にこだわることもあり、その多くが通常学級に在籍しています。

障害が軽度であれば、授業にもついていけなくもなく、むしろ中程度以上に成績が優秀な事もも多くみられます。

「障害」というイメージから知能の遅れを連想する人が多いため、成績が良いと気づかれにくく、「ちょっと普通と違う子」などの違和感に留まり、そのまま進学・社会生活を送る段になって問題が生じてきます。

友だち付き合いが苦手だったり、落ち着きがなくても、成績が特に悪くなければ、親も教師も潜在的な問題に気づきません。

日本は特に集団の中からはみ出さない行動が良しとされる社会でもあります。

親が世間体を大切にするため、子どもの障害を受け入れようとしないという側面もあり、大きな問題が起こらない限り、周囲も本人も気づかないまま、もしくは、違和感を感じつつもそのままやり過ごし、大人になるケースが多くあります。

また、発達障害の子どもは、周囲に馴染みにくく、ストレス耐性が低いことが多いなどの理由で、いじめや不登校などの問題を抱えたり、うつ病や不安障害・依存症を併発することがあります。

このような場合、目の前の症状に捉われて、本来の発達障害が見過ごされてしまいます。


 
次回、「発達障害の原因と、『障害』という言葉が招く誤解」、へ続く


 

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