日々の生活の中でこんな気持ちになったことはありませんか?
自分が正しいと思うことは、なんと言われても変えられない…
商品を間違えられても、変えてもらうことができない…
自分の意見を通すために、人の気持ちを配慮できない…
このような状況が続くと、心の中に不満が溜まったり、周囲と関係が悪化してしまうなど、結果的にあなたの生活の質を下げてしまいます。
こうしたトラブルを解決し、より爽やかに生きるための方法が「アサーション」です。
お互いにとって心地いい関係を作るために「アサーション」を学んでみませんか?
第9回は、「アサーションに必要な自己信頼」の続き、「様々な事例でアサーション① 上司が怒ってばかりいる」を解説していきます。
目次
様々な事例でアサーションを確認しよう
ここまで、自己表現には「非主張的自己表現」「攻撃的自己表現」「アサーション」の3つのタイプがあるとご紹介してきましたが、次からは実際にある様々なケースを取り上げ、自己表現についての理解を深めていただきたいと思います。
あなたならどの表現を選び、まだそれはなぜなのか?考えてみてください。
①上司が些細なミスで怒ってばかりいる
今日は書類を回す部署が間違っていたことで朝から激しく怒られたのですが、それは社内レクリエーションのお知らせなので、そこまで激怒するようなことではありません。
実は、この程度のミスは上司自身もすることがあるのですが、自分の時は「しまったなぁ」で終わらせています。
私の周辺の社員たちも、仕事そのものより上司の機嫌の方が気になって、仕事の効率を考えると決して良くありません。このような上司に対して、どう対応すればよいでしょうか…。
攻撃的反応
- 攻撃した上で上司のせいにする
ボクがはっきり言ってやるぞ
それで仕事の能率が下がっているのが分からないんですか?
部下の気持ちを理解することができないなら、上司として失格だと思いますよ!
非主張的反応
- とにかくうつむいて黙っている
やっぱりボクに注意力がないからだよね…
今日もずっと暗い気持ちになってしまうよ…。
繰り返し怒られているうちに、どんどん自信がなくなってきてしまった…。
せっかく入った会社だけど、これから続けていけるのかな…。
アサーティブな反応
- 間違いをあやまり、気持ちや意見も言う
その上で、
「もう少し静かにお話していただけると助かります」
と、自分の気持ちも伝えてみよう。
ワンポイントアドバイス
- 怖いときは「怖い」と気持ちを正直に伝えてみることも必要
「怖い」という気持ちを持ちながら、堂々と話すことは難しいものですが、「怖い」と感じたら、その気持ちを表現するのがアサーティブな表現です。
「怖いです」と言っても上司が怒鳴り続ける時はパワハラになります。
あなたがそれ以上の反応ができない場合は、アサーションしないと決心して黙っていることもアサーションです。
同僚と話し合って、あとで交渉することも考えましょう。
多くの職場では、上司は部下の話をきちんと聴く指導を受けているので「怖い」と言われた場合は、それ以上怒鳴ることはないでしょう。
次回、「様々な事例でアサーション② 新人なのに仕事を教えてくれない」、へ続く