突然ですが、あなたにとって「幸せ」とはなんですか?
- お金持ちになること
- 玉の輿にのること
- 幸せな結婚をして子供を育てること
- 大きな会社に入って安定した職があること
- 商売やスポーツで大成功して有名になること
これらの目的は達成すると嬉しいものです。
しかし、「自己肯定感」が低いと、これらの目的を達成しても幸せを感じられません。
一次的には嬉しいかもしれませんが、喜びが長続きしないのです。
「自己肯定感を高めて人生をもっと楽に!」では、自己肯定感とうまく付き合う方法を身につけ、幸せな毎日を過ごすための方法をご紹介していきます。
第39回は、「【【ステップ2】「自己受容」の3つのトレーニング】」の続き、「【自己受容トレーニング①】タイムライン」を解説していきます。
【自己受容トレーニング①】タイムライン
「タイムライン」は、現在の自分を起点に1年後の自分、3年後の自分、5年後の自分…死ぬ間際の自分になり、後悔しない人生だったかを問いかけるトレーニングをです。
まずは、漠然としたイメージで構わないので、次のような問いを自分に投げかけて、自由に想像を膨らませていきましょう。
「〇年後、何を実現したいか」
「〇年後、どんな生活を送っていたいか」
次に、このあとに掲げるモデルシートを参考に、思い描いたイメージと具体化した目標、実現した時によぎるはずの感情を書き出していきます。
さらに、タイムラインを先に伸ばして、あなたが平均寿命でいう88歳だと想定します。
88歳の私から今のあなたに、一度きりの人生を後悔しないために、何と声をかけますか?
次の文章の〇〇〇〇を埋めてみてください。
私たちの脳は、長期記憶として定着している自分の過去のことは鮮明に思い出すことができます。
ところが、未来のことを明確にイメージすることは苦手です。
しかし、未来がイメージできていなければ、どのような目標を立てていけばいいのかも具体化されません。
脳は質問をすれば必ず答えてくれるという、サーチエンジンのような働き方をする性質があります。
この性質を利用してあなたの中から後悔しないために必要なことを引き出すのです。
そこで役に立つのが「タイムライン」です。
未来の自分を思い描くことには、過去から現在に至った自分に認める効果があり、自己受容感が満たされます。
そして、明確な目標を持ち、そこに向かおうとする自分を自覚することで自尊感情が高まるのです。
また、目標が定まる時で、そこから逆算して、今短期的にやるべきこともハッキリするので、「スモールステップの原理」を働かせる助けにもなります。
タイムラインをやっていて、「このままでは何も変わらない…」と、今の自分にがっかりするかもしれませんが、がっかりしてもいいのです。
未来が良いものに思えないということがハッキリすると「今のままではマズい」と自覚することができます。
すると、実現したい未来のために、何をすべきか具体的なイメージが描けるようになります。
一体、どうすれば変化を起こすことができるでしょうか。
そうやって思い浮かんだ変化を1年後、3年後、5年後の目標としていくのもいいでしょう。
コーネル大学の研究では、人が最も後悔して苦しむのは、義務は責任に関してではなく、「(人は)しなかったことに後悔する」ということが分っています。
また、心理学者のトーマス・ギルオービック氏によると、私たちを最も苦しめる後悔は、自分の理想を生きることができなかったこと、だと言います。
人は、したことよりも、しなかったことに対して、より大きな後悔を感じるのです。
何らかの行動をとって失敗すると、自己肯定感が低下して、次が怖くなって自信を失ってしまいますが、それでもそれはそれ。
死ぬ間際に感じる後悔の中では、長い人生の小さな出来事でしかありません。
タイムラインは、自己肯定感が低下し、混乱しているあなたのビジョンを整理整頓し、進むべき道筋をはっきりとしたものにしてくれます。
すると、思い描く未来は明るく前向きなものとなり、未来を想像する時間が気持ちをワクワクさせてくれます。
後悔しない人生のために、タイムラインを活用し、自己肯定感を強くするだけでなく、あなたの人生をより輝くものにしていきましょう。
次回、「【自己受容トレーニング②】リフレーミング」へ続く