“トリプルX症候群”というのを聞いたことがありますか?
“トリプルX症候群”とは女の子にのみ発症するものです。
何かしらの染色体の異常によって、言葉や運動機能に遅れが見られます。
今回は“トリプルX症候群”について詳しく見ていきましょう!
目次
トリプルX症候群とは・・・
トリプルX症候群とは、女性だけに見られる染色体異常のことで、言葉や運動、発育に遅れが見られます。
女性の場合、性染色体はXXですが、なんらかの異常により、性染色体がXXXと1本多くなります。
女性の約1000人に1人の割合で生まれるといわれます。
母親の高齢出産の場合、トリプルX症候群の女児が生まれる可能性が高くなるようです。
トリプルX症候群の4つの特徴
出生時は特に他の赤ちゃんと変わりはありません。
トリプルX症候群の女児は、トリプルX症候群でない女児の平均体重よりわずかに軽く、身長も2~3センチ高い傾向にあります。
成長してからも、手足が長く、細身の方が多いようです。
また、トリプルX症候群の方は、言語障害や学習障害を持っていることが多く、まれに知的障害を持っていることもあるようです。
1.おとなしい性格の子が多い
比較的おとなしめで、消極的な性格の子が多いようです。
2.言葉の遅れがある
言葉を話すようになるのが他の子より遅いことがありますが、多くの場合は特別な治療が必要と言うほどではありません。
3.運動・発育の遅れが見られる
運動面においても遅れが見られますが、積極的に運動やグループ活動に参加することで、遅れを補うことはできます。
4.感情の発達に遅れが見られる
おとなしい性格からか、感情の発達にも遅れが見られるようです。
これに関しては早めに自立を促したり、過保護を回避することが大切です。
トリプルX症候群の原因は?
人の性別は性染色体によって決まります。
女の子の場合、母親と父親のX染色体が対になり、(XX)になります。
男の子の場合は、母親のX染色体と、父親のY染色体で対になり、(XY)になります。
ですが、トリプルX症候群の場合、何かしらの異常によって染色体Xの数が通常より多いXXXなってしまうのです。
ごくまれにXXXX、XXXXXになることもあります。
トリプルX症候群の治療法は?
トリプルX症候群を直接治療する方法は今のところありませんが、基本的にトリプルX症候群に対して治療は必要ありません。
ですが、例えば、運動の遅れに対しては、親子で積極的に運動に参加するようにするなど、サポートをすることは効果的です。
人によって症状は様々ですが、多くの方は健康な人と変わらない生活を送っています。
特別な支援が必要になることがあっても、一時的なことが多いようです。
トリプルX症候群のまとめ
トリプルX症候群の方は、健康な方に比べ言葉、運動、感情の発達に遅れが見られますが、多くの方は健康な方と変わらずに生活をしています。
トリプルX症候群への直接的な治療法はありませんが、早めの対応で遅れを補うことができます。