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ほめ日記で自分発見!【6】 ~過食症からの脱却!マイナス感情が出たら「客観視」~

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あなたは「ほめ日記」を知っていますか?

「ほめ日記」は、自分で自分をほめる日記のことで、自分の個性やクセを知り、良いものは伸ばし、マイナスなクセを修正して、自分の中に隠れている能力や感情・感性などを表面化させることができます。

あなたも「ほめ日記」で、自分の可能性を発見して、最高の人生を創造する力に繋げてみませんか?

第6回は、「嫌いだった自分を好きに…!「自分を肯定する脳回路」づくり」の続き、「過食症からの脱却!マイナス感情が出たら『客観視』」を解説していきます。

目次

過食症からの脱却!マイナス感情が出たら「客観視」

今回は、二人のお子さんをお持ちの30代・女性Aさんの例をご紹介。

Aさんは、結婚前から苦しんでいた過食症がいつまでも治らず、食べては吐いてを繰り返す自分が情けなく、醜く、許せないと感じていました。
結婚し、二人の子どもが出来ても、夫の給料を無駄な食べ物に使っているという罪悪感で常にイライラし、子どもに優しくなれないダメな母親…。
これでは、母親としても妻としてもやっていけないという自分への絶望感がどんどん強くなり、もうこれ以上は生きられないというところまで自分を追い詰めてしまっていました。
荷物をまとめ、家を出ようとしたAさんを前に、「出ていかないでよ!ママがいいよ!」としがみついて泣く子どもたち…。
「いつもひどいことを言って怒ってばかりなのに…」
やはり子どもたちを置いては死ねない。
なんとか自分を変えて幸せな家庭をつくれるようにしよう…と強く決意したAさんでした。

Aさんはまず、「自分を好きにならなければ」とネットで「自分を愛する」のキーワードで検索し、「ほめ日記」の書籍を購入したことが始まりでした。

その後、講座にも参加し、「嫌いだった自分」を手放し、許し、愛せるまでに行きつくまで、繰り返しの努力を惜しみませんでした。

初めは本を読みながら、書かれていることをマネして「ほめ日記」を書いていましたが、だんだん自分の言葉でほめられるようになり、2か月たたないうちに、自己尊重感が育ってきた実感がありました。
気持ちの切り替えも早くなり、マイナス思考が出てきても、そんな自分を客観的に観察して、「古いマイナス回路がまだ頑張っているのね」と笑えるようになりました。
兄弟げんかをする二人の子どもに、イライラして傷つけるような対応をしていた自分が、優しく笑顔で接していると「こんな私、好きだわ」と思えて嬉しくて号泣しました。

 
2か月ほど経ったあと、Aさんは子どもに怒鳴ったあとに自分を責めたり、過食気味になる以前のパターンが復活してしまいました。

私たちはロボットではなく生身の人間なので、そういうことは誰にでもよくあることです。

この時に、どう自分と向き合うかが大事なポイントになります。

Aさんは、「ほめ日記」で何か月か気持ちよく過ごせた自分を信じて、あきらめずに、どんな時も書き続けました。

そして、それが彼女を救うことになりました。

過食やイライラで子どもを傷つけるようなことを言ってしまう自分でも、プラス面を探して、“自分ほめ”を続けて、自分へのやさしい言葉かけを繰り返しました。

気づくと心が軽くなり、過食の衝動も不思議とおさまって、また穏やかなAさんになっていたそうです。

Aさんの再発時の「ほめ日記」

  • 過食嘔吐してしまう私。感情的に激しく怒ってしまう私を許しながら、ほめながら頑張ってきたこと、エラい!!よく生きてきたね!
  • ダメになりそうな時も、自分を信頼しようとつとめたことは強かったね。
  • 子どもたちに怒ってしまったあとも、自分を責めずプラスに切り替えることがうまくなったね。
  • 幸福感が日に日に増してきて、夫に感謝している私。素直でいいね。
  • 生きるのがすごく楽になってきたね。笑顔が増えた私はステキよ。
  • 自分を責めることがなくなったら、子どもたちに自然と優しい気持ちが湧いてきて、寛容になれることが分かったね。こんな自分を好きと思える。良かったね!

 
その後、実家の祖母が亡くなったり、夫の父親が入院したり、身辺にいろいろなことが起き、アタフタと対処していたせいで、「ほめ日記」の取り組みから離れてしまったAさん。

生活のリズムが乱れ、過食はなかったものの、イライラが再燃してしまいました。

これではいけないと思い直し、徹底的に自分に優しく、ほめることを再開。

子どもたちに対して感情的になることもありましたが、「ドンマイ、ドンマイ。こんな時もあるよね~」と自分を責めない努力を続けたそうです。

  • 人と比較しないこと
  • 減点法で評価しないこと
  • 自分の悪口は言わないこと
  • でも、まだ、と言わないこと

これらを特に気をつけた結果、3週間後に「やっぱりやればできるんだ!」という心地よさと心の穏やかさを感じ、今度こそ大丈夫という自信につながったAさん。

12~13年続いた過食の症状はすっかり改善され、普通に食べたいという夢がついに実現し、普通に食事をするたびに幸せを感じているそうです。

Aさんの「ほめ日記」ポイント

改善の早さはひとそれぞれ

Aさんは二度のつまづきを経験しましたが、その度にしっかり自分をほめながら立ち直りました。

ここが大切なポイントです。

長く自律神経のバランスが崩している人は、改善が一時的に停滞したり、揺り戻しがくることがあります。

そんなときでも、「ほめ日記」を書き続けているうちに、プラスの成果を得ることができます。

改善がゆっくりな人もいれば、一気に進んで少し後戻りする人など、個人差があるので、単純に「改善の早さ」だけを見て他の人と比べないようにしましょう。

波を観察しつつプラスに導く

私たち人間はロボットではないので、いつも同じであるわけがありません。

同じではないから面白いとも言えます。

自分の波を観察しながら優しく受け入れ、自分に共感し、プラスの方向づけをしてあげれば、大きな心の波は少しずつ小さくなってくるものです。

自分を責めず、ほめて受け入れて、優しくしてあげれば、必ず本来の自分に到達すると信じて書き続けてください。

きっと変化を実感できます。

「自分を信じる」の具体的イメージ化

Aさんは「私の“心の光”はなくならないんだ」と言い聞かせるように努めたそうです。

”心の光“というのは、「すべての人の心の中には「光のハコ」があり、自分をほめて優しくしていると、光のハコの蓋が開いて中から光が出てくる」というイメージです。

本来の自分の良さは、どんなことがあっても消えてなくならないのだと信じることが大切なので、漠然と「自分を信じる」と思うよりも、「心の光」だったり「心の泉」だったり「本当の私」だったりと、具体的なイメージがあった方が効果的です。

あなたの命の核は、いつでもどんなときでも輝いている!ということなのです。


 
次回、ダイエットとリバウンドの繰り返しに終止符!「ほめ日記」式食事改善法、へ続く


 

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