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心の中の不安をすっきりさせるメソッド ~その④ 当たり前を疑ってみる~

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未来が見えづらい現代、あなたは自分自身の未来をどのように考えていますか?

明るい未来か、否定的な未来、どちらかになる確率は五分五分です。

「心の中の不安をすっきりさせるメソッド」では、未来を否定的ではなく肯定的に考え、不安より満足感を覚えることで、もっと自分を大事にする方法をご紹介していきます。

第4回は、前回の『「失敗が怖い」こそが出発点』の続き、「当たり前を疑ってみる」を解説していきます。

目次

当たり前を疑ってみる

「レールから外れた生き方をしてはいけない」
「自分だけ休んではいけない」

敏感なあなたは、社会の風潮が、職場の雰囲気が、家庭の雰囲気がそうだから、そう思いこむようになっていませんか?

相手の顔色をうかがったり、相手の言動に左右されて、物事の捉え方や判断、行動を、他者を基準にして決める生き方をする「他者中心」の人ほど、頭でばかり考えて「思考」にとらわれてしまいがちです。

「ランチに誘ったけど断られた…。迷惑だったかな?やっぱり私がダメだから…」
「この人からこう言われた。それってどういう意味があるんだろう?」
「こういう態度をとったら、周囲からこう思われる」
「世間では、これがいいと言われている」

と、自分の気持ちより、周囲の意見を尊重してしまう…。

その原因のひとつは、自分の中に確固とした判断基準を持っていないため。

「他者中心」になっていく特徴的な思考は、次の2点が代表です。

  • しなければならない、してはいけない
  • した方がいい、しないほうがいい

自分の中に確固とした判断基準がなく、この2点の発想を土台にすると、他者中心の意識になっていきます。

まず、この「他者中心」をやめることが、心の不安を解消する第一歩になると覚えておいてください。

「好・嫌」「快・不快」「苦・楽」で決めてみる

では、「他者中心」をやめるにはどうすればいいのでしょうか。

それは、自分の力を信じ、自分自身の気持ちや考え方を大切にする「自分中心」の生き方をすること。

これは単なる「自己チュー」とは違います。

例えば…、

  • 自分の感情、意志を尊重し、大切にする
  • 自分の体を丁寧に扱う
  • 味覚、嗅覚、視覚、触覚、聴覚などの五感を大切にする
  • 五感以外の気持ちよさ、心地よさなどを実感する
  • 自分に関心を向けて、自分の価値や自己信頼を高めることを目指す

など…。

要は、相手の考えていることに注意を払うより、自分自身に意識を向けて、自分を満たす、幸福にする、楽にする、自由にする、愛する、ということです。

どんな時も”自分の気持ち“を優先する

自分を大事にできれば相手とも大事にし合えます。

自分が楽であれば、相手とも楽な関係でいられます。

自分を愛することができれば、愛し合えます。

自分が幸福であれば、相手と幸福を分かち合えます。

そうです、「私」と「相手」は同じなのです。

「私が幸せ」であれば「相手も幸せ」なのです。

これが自分中心の原理で、その核となるのが「感情」です。

  • 自分感情を基準にする
  • 自分の気持ちや感情を優先する

自分の気持ちや感情を基準にすると、他人を気にして不安になることもなくなります。

自分の思いや願いを叶えるために行動した方が、心も豊かになり、自分も相手も自由になります。

お互い自由になるためには、誰かと争う必要は全くないし、むしろ争わない方がうまくいくのです。

感情は抑えない、コントロールしない

「感情」というと一般的に「不安、焦り、怒り、嫉妬」などのマイナスイメージがついて回ります。

もし、あなたがこのような否定的な感情にとらわれているとしたら、それは、その時々に感じる否定的なマイナス感情に気づかなかったり、ネガティブな気持ちを抑えてきた結果と言えます。

では、なぜネガティブな気持ちがあふれてしまうのでしょう。

私たちはつい、

「争わないためには、感情を抑えて耐えることだ」
「目標を達成するには、いかに感情をコントロールするかだ」

などと感情を厄介者扱いしてしまいがちですが、感情は抑えるものでも、コントロールすべものではないのではないでしょうか。

感情に蓋をして無視したり、抑えたりコントロールしなければ、と思うのは、「他者中心」になって相手に意識を向けすぎた結果なのかもしれません。

相手に意識が向かえば、その分だけ自分の感情に気づきにくくなります。

自分の感情に気づかなければ、その感情を処理することができず、知らず知らずのうちにネガティブな感情が蓄積されてしまいます。

自分でもどうしてこんな気持ちになっているのかわからないほど、怒りイライラがつのり、根底に不安があれば、その不安もさらに強大化してしまいます。

こうなると、誰かに感情をぶつけるしか解決策はありません。

もちろん、それで問題が解決するわけでなく、誰かと争うたびにネガティブな感情はエスカレートされ、蓄積していきます。

そのため、また振り出しに戻り、自分の本当の気持ちに気づかず、溜め込んだ結果また爆発するという負のスパイラルに陥り、ネガティブな感情や不安に振り回されることになるのです。

ここまでのまとめ

周囲の人や、世間の「当たり前」ばかりを意識して考え、行動していると、自分の本当の気持ちや感情に気づきづらくなり、ストレスや不安が溜まる一方になってしまいます。

これまで、「他人中心」より「自分中心」の考え方や行動をおすすめしてきましたが、

「いきなり全てを変えられない…」

という人もいるかと思います。

全てを一度に変える必要はありません。

自分の出来る範囲で、まずは少しずつ「思考」を変えていくところから始めてみてください。

自分の気持ちや感情を否定したり、抑え込むよりも、自分の「好・嫌」「快・不快」「苦・楽」という感情を大事にしてあげてください。

これこそが、不安をスッキリさせるための第一歩です。

 

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