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心の中の不安をすっきりさせるメソッド ~その⑧ 人間関係で悩まないために~

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未来が見えづらい現代、あなたは自分自身の未来をどのように考えていますか?

明るい未来か、否定的な未来、どちらかになる確率は五分五分です。

「心の中の不安をすっきりさせるメソッド」では、未来を否定的ではなく肯定的に考え、不安より満足感を覚えることで、もっと自分を大事にする方法をご紹介していきます。

第8回は、「人間関係で悩まないために」を解説していきます。

人間関係で悩まないために

こんなところで壊れる「男女関係」

多くの人が、

「人を思い通りに動かしたい」
「上手にコントロールして自分の都合のいいようにもってきたい」

と、望んでいるのではないでしょうか。

さて、ここに一組の恋人同士がいます。

彼女は、恋人の男性に対して、

「なんでいつも連絡をくれないの!」

と恋人の男性を責めています。

男性は、仕事が忙しくて時間がなかったと面倒くさそうに言うと、

「いつも言い訳ばかり…!それに何その態度」

と怒りをつのらせます。

仕方なく、男性が今度から連絡するようにする、と言うと、

「どうせ口ばっかりで約束なんて守らないじゃない!」

更に強い口調で言います。

男性はうんざりして、返事をしないと、

「なんで何もいってくれないのよ」

と、さらにヘソを曲げてしまいました。


本来、男性が恋人の彼女に連絡をするかどうかは「自由」です。

そして、彼女の言う通りに男性が「連絡する」と約束したことで、彼女は目標を達成したことになります。

それが本当に彼女の目標であるなら、相手を動かしたその時点で満足することになるはずです。

しかし、彼女は十中八九満足していません。

それはなぜでしょうか。

「相手をコントロールしたい。自分の思い通りにしたい」

そう望むのは、その向こうに「満足」「充足」「幸せ」があると信じているからでしょう。

それなのに、先の女性のように「不満足」という結果に陥ってしまう…。

それは、彼らは「何のため」に「何を目標」に、相手を「自分の思い通りにしたい」と望んでいるのか、明確に目標を認識しているわけではないからです。

多くの人は、自分が何を目指して、

「人をコントロールしたい。思い通りに動かしたい」

と思っているのかが分かっていません。

純粋な“感情レベル”で、

「自分の願った通りにしたい。自分の願いを叶えたい。自分の目標を達成したい」

そう願っているとしたら、彼らは自分の目標が達成できた時点で満足感を覚えるはずですが、そうはなりません。

なぜなら、実際には「その結果こうしたい」という「具体的な欲求」が自分の中に存在しないためです。

例えば、「お金持ちになりたい」という漠然とした願いがあったとします。

しかしこれはあまりにも漠然としすぎているため、どうしたらお金持ちになれるか見当がつきません。

では、

「私は、ゆくゆく起業してお金持ちになりたい」

一歩、具体的になりました。

さらに、

「私は、洋服に興味がある。だから、この分野で成功してお金持ちになりたい」

これでさらに具体的になります。

このように、どんどん掘り下げて具体的にしていくことで、最終的に、

「だから、私は今これを始めたい」
「だから、あの人に協力して欲しい」
「だから、私はあの人とうまく付き合いたい」

と、人間関係に求めるものも変わってくるでしょう。

この「私は、今これをしたい」になって初めて、自分の願望達成の具体的な目標が見えてくるのです。

人間関係…これで満足に近づく

「私はこんな願望のために、今これをしたい」

という欲求が見えてきた時に、初めて、

「だから私は、まず、これをしよう」

という明確な“意志”が芽生えます。

その後、

「だから私は、まず、こんな行動をしよう」

と、実現へ向けて具体的な活動がスタートするのです。

こんな具体的な行動力の源は、「~したい」という欲求であり感情です。

欲求や感情があって、初めて具体的な目標が定まります。

同時に、「私は今、これをしたい」という目標があるからこそ、「今、したい」が達成できた時に「満足」するのです。

その満足感は、次のステップへ自分を引き上げる原動力にもなります。


では、感情がなければどうでしょうか。

どんなに人を自分の思い通りに動かしたいと望んでも、感情から生まれる具体的な目標がなければ、「人を思い通りにしたい」という思いも、その行き場を失くしてしまいます。

分の中に具体的な目標がないため、満足も得られないのです。

一見、「自分の思い通り」に、人が動いているのに、「なぜか何もかもうまくいかない」という気持ちになる最大の理由です。

人を動かしたいと思うなら、

「私が〇〇したいから、●●してほしい」

と、具体的な目標を伝えましょう・

ちなみに、自分の思い通りにやると人間関係が悪化すると思う人が多いと思います。

しかし、人と争いになってしまうのは、意外なことに自分がしたいことをガマンしているから、なのです。

例えば、自分がしたいことをガマンしているのに、同じことを他人がやっていたら、

「どうしてあの人だけよくて、私はダメなんだ?」
「私がダメなんだから、あの人もダメだろう…」

と不満を抱いたり責めたくなるものではないでしょうか。

反対に、「したいことをする」自由を、自分にも認めていれば、相手にもその自由を認めることができます。

言い争うどころか、お互いに相手のことを“認め合いたく”なるでしょう。

お互いに自由があれば。問題が発生したとしても、自分の心が満足感、充実感、幸福感に満たされるからこそ、納得するまで話しあおうとする、ゆとりある心で臨むことができるはずです。

このように、自分の欲求や気持ち、願望に寄り添い、満たした方が、自分の心も自由になり、それに比例して人間関係も円滑になる、ということが、経験的に増えていくに違いありません。

…続く

 

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