スキーマ 認知行動療法

生きづらさの原因となっている"スキーマ"⑤「『どうせうまくいきっこない』『自分は特別な存在だ』」

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この記事では、生きづらさの原因となることがある「スキーマ」についての紹介を行っています。

今回は、「否定・悲観スキーマ」と「オレ様・女王様スキーマ」について紹介していきます。

前回までの記事はこちらから!

自身のスキーマを理解して自分を苦しめている考え方から抜け出すために、早期不適応スキーマの実例を紹介していきます。

どうせうまくいきっこない

いつもいつも、どうにも物事が悪い方向に進んでいく想像ばかりしてしまう、ということはありませんか?

「どうせ」が口癖になっており、何かに挑戦しようにも、「どうせうまくいかない」「どうせできっこない」と考えてしまう。

これでは、新しいことに取り組もうという意欲は湧いてきません。

また、それでもなお挑戦したいと思うような事柄があったとしても、「でも、失敗するんだろうな」という気持ちはついて回ります。

人の行動には、どうしても気持ちが影響します。

「失敗するだろう」という予測は、行動の鈍化やここぞというときで踏ん張れないことに繋がってしまい、"予測通り"の失敗を招きやすくなってしまうのです。

そして失敗すれば、「やっぱりうまくいかなかった。こんなことなら初めから挑戦しなければよかったんだ」というように、ネガティブな気持ちをますます強めてしまうでしょう。

こういった否定・悲観スキーマ」は、失敗によって傷つくことから自分を守るために作られます。

否定・悲観スキーマの思考の例として、下記のものが挙げられます。
・人生には苦しいことしかない
・どうせうまくいきっこない
・頑張っても仕方がない
・やるだけ無駄

自分自身がやりたいことがあっても挑戦できないことも問題ですが、場合によってはこのスキーマが周囲の人との関係性を悪くしてしまう場合もあります。

客観的に見たら大したことではないにも関わらず、このスキーマを持つ人からすれば避けられない問題であるがために過剰に反応してしまい、そのギャップが周囲の人たちを疲弊させてしまうのです。

自分は特別な存在だ

自分に自信を持つのは良いことですが、それが行き過ぎて他の人を見下してしまったり、自分の考えや行動を尊重するようにと振る舞う人に出会ったことがあるかもしれません。

そのような人が持っている可能性が高いのが、オレ様・女王様スキーマです。

このスキーマは、過保護な両親から望むものをなんでももらうことができて、行動を制限されることがほとんどなかったような場合に形成されます。

自分自身の考えが受け入れられなかったり、望んだ結果が出なかったりすることが我慢できないため、ちょっとしたことですぐにクレームを入れている、というような方はこのスキーマに該当する可能性があります。

オレ様・女王様スキーマの思考の例として、下記のものが挙げられます。
・自分は特別な存在だ
・自分は他の誰とも違う
・ほかの人間は自分に奉仕して当然
・自分は尊重されるべきだ

特別扱いされないことに対する耐性が低いために、そのような場所を避けるほか、自分より強い存在に対しては卑屈な態度を取る場合もあります。

しかし反対に、自分のほうが強いということを確認するため、相手の悪い点を探したり、失敗をあげつらうような行動に出てしまう場合もあります。

どちらにせよ、周囲の人からはあまり良い印象を持たれないので、円滑な対人関係を築くことを邪魔してしまいます。

まとめ

今回の「生きづらさの原因となっている"スキーマ"」では、
「否定・悲観」スキーマ
「オレ様・女王様」スキーマ
について学びました!

思考の特徴が自分に当てはまっていないか、確認してみましょう!

 

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