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自分も相手も大切に…アサーションで自己表現!【5】 ~アサーションとはどういうこと?~

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日々の生活の中でこんな気持ちになったことはありませんか?

自分の都合があるのに、突然の誘いを断われない…
自分が正しいと思うことは、なんと言われても変えられない…
商品を間違えられても、変えてもらうことができない…
自分の意見を通すために、人の気持ちを配慮できない…

このような状況が続くと、心の中に不満が溜まったり、周囲と関係が悪化してしまうなど、結果的にあなたの生活の質を下げてしまいます。

こうしたトラブルを解決し、より爽やかに生きるための方法が「アサーション」です。

お互いにとって心地いい関係を作るために「アサーション」を学んでみませんか?

第5回は、「攻撃的な自己表現とは?」の続き、「アサーションとはどういうこと?」を解説していきます。

目次

アサーションとはどういうこと?

自分の気持ちを大切にすると同時に、相手の気持ちと考えも尊重しようとする自他尊重のコミュニケーション。
非主張的自己表現と攻撃的自己表現の黄金率とも言える自己表現。

アサーション(assertion)は、自分も相手も大切にした自己表現のコミュニケーションです。

Assertionという単語を辞書で調べると「主張」「断言」という訳が出てきますが、アサーションは、「自他尊重の自己表現」という意味ですので、「話す」と「聴く」の相互交流、相互作用も含まれます。

お互いが率直に、素直に自分の気持ちや考えを伝え合い、聴き合う、という意味になります。

意見が違う相手にも、自主的な発言を推奨する

アサーションが出来ている状態を「アサーティブ(assertive)と言います。

アサーティブな表現とは、自分の気持ちや考え、信念を正直に、素直に、その場にふさわしい方法で表現することです。

非主張的自己表現、攻撃的自己表現と違うのは、相手にもアサーティブに発言することを推奨することです。

その結果、お互いの意見が違ったり、葛藤を起こすことも当然あります。

お互いに率直に話をすれば、自分の意見に相手が同意しないことも考えられるし、自分が相手の意見に賛同できるとも限らないのです。

むしろ、意見や考えが一致することの方がラッキーだと考えます。

葛藤が起きた時は、すぐに折れて相手にゆずったり、相手を自分に同意させようとせず、根気よくお互いも意見を出し合います。

そして、譲ったり譲られたりしながら、双方にとって納得のいく結論を出そうとします。

大切にし合い、話し合うから、お互い誇らしい気持ちになれる

アサーションは、歩み寄りの精神により、多少時間がかかってもお互いのことを大切にし合ったという気持ちが残る会話を目指します。

また、話し合うことで、一人の提案以上に豊かな創意工夫が生まれ、双方が納得いく妥協案を見い出せる可能性もあります。

アサーティブな言動により、自分と相手、双方がすがすがしく爽やかになります。

相手は尊重されたと感じると同時に、お互いの努力に対して誇らしい気持ちになるでしょう。

アサーティブな場合に得られるメリット

  • お互いに率直な気持ちや意見を表現できる
  • 意見が異なっても双方が納得できる結論が見つかる
  • コミュニケーションの後に爽やかな気持ちが残る
  • 違う意見を知ることで自分の可能性が広がる
  • お互いの深い理解に基づく人間関係が生まれる
  • 一人で考えた時以上の良い結論が見つかる場合もある

アサーションを身につけると人間関係と自分の可能性が広がる

日本人は「相手を大切にしなさい」とは言われるけれど、「自分も大切にしていい」とはあまり言われてこなかったのではないでしょうか。

親や上司は、一方的に自分の言い分を押しつけたり、立場が下の者を無視して仕事を命令したりして相手を大切にしないことが時としてあります。

また、自分を大切にしてもいいとなると、一方的に自己主張をしたり、自分の権利だけ言う人も出てきます。

力が弱い者は、強い者の強要や非難、排除を怖れて従うことになり、弱い者はますます追い込まれ、強い者は一層強引になって、この悪循環が続きます。

アサーションは、関係性の視点からコミュニケーションを鑑み、単なる言い方の改良だけもの問題だけではなく、とりわけ、力がある側もアサーションを意識する必要があるのです。

人はコミュニケーションなしでは生きていけません。

アサーションを単なる表現法は交渉術の問題解決法だけではなく、関係のあり方として受け取っていくと、関係づくりのコミュニケーションの道が開けるようになるのです。


 
 
次回、「自分をよく知り、よりよい自己表現を目指す」、へ続く


 

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