PTSD お役立ち記事 こんな症状ありませんか?…メンタルヘルス解説 精神疾患まとめ 精神疾患関係

PTSDとは?① ~フラッシュバック、眠れない…それってPTSDかも?PTSDの症状~

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最近、目にすることが多くなってきているPTSDという言葉。

皆さんはご存知でしょうか?

今回は、PTSD(心的外傷後ストレス障害)について詳しくみていきます。

目次

そもそもトラウマ(心的外傷)とは?

トラウマとは、予想外な事件・事故・虐待などの外的要因から、心身に衝撃を受け、長い間それにとらわれてしまう状態を言います。

トラウマには2つの種類があります。

  1. 単回性トラウマ
  2. 複雑性トラウマ

単回性トラウマ

災害、暴力、重大な事故、犯罪被害、また危うく死ぬ、深刻な怪我を負うなど、一生のうちに何度も経験しないような強いショックな経験からくる心の傷。

複雑性トラウマ

精神・身体的な虐待、DV、いじめ、差別、貧困、家族の病気など、出来事自体は大事件ではないものの、日常的・長期にわたり、繰り返されたショックな経験からくる心の傷。

DESNOS(Disorder of Extreme Stress not otherwise specified)とも呼ばれる。

これらの外傷体験による精神的な変調をトラウマ反応と呼び、その多くは一過性のもので、症状が軽く済む人も多いです。

しかし、同じ外傷性ストレッサーでも、受け止め方や対処能力には個人差があるため、ストレッサーに遭遇した全ての人にトラウマ反応があらわれるわけではありません。

PTSD(心的外傷後ストレス障害)とは?

PTSD(心的外傷後ストレス障害)とは、

トラウマになるような衝撃的な出来事を(外傷的出来事)や、強い精神的な衝撃を受けることが原因で、著しい苦痛を感じ、日常生活にも支障をきたす強く不快な反応。

PTSDは、【Post Traumatic Stress Disorder】の略で、トラウマとなる心の傷によって生じるさまざまなストレス障害のことです。

戦争や災害、事故、いじめなどの非常に強い恐怖や精神的なショックを経験することで、時間が経ってからも、その出来事がフラッシュバックしたり、うなされる、眠れなくなるなどの症状が出ます。

出来事から、1か月以内に症状が出て、その1か月以内におさまる場合ASD(急性ストレス障害)

症状が3か月以上続く場合PTSD(心的外傷後ストレス障害)と言います。

PTSDの主な症状は?

侵入症状(再体験症状)

特に意識していない状況でも、外傷的出来事に関する苦痛な記憶が悪夢のように何度も繰り返しよみがえり、制御することができない状態。

単に思い出すだけでなく、実際にその出来事が起こっているように再体験するフラッシュバックが起こる人もいます。

例えば、強盗被害にあった人が、映画の中で銃を見たことをきっかけに症状が引き起こされることもあります。

回避症状

外傷的出来事を思い出させること(活動、状況、人物など)に向き合うことができず、執拗に避けるようになります。

例えば、暴力をふるわれた場所を避けたり、加害者と同じ人種の人と話をするのを避けたりします。

外傷的出来事について考える、感じる、話すなどを避けようとすることもあります。

過覚醒症状

眠ったり、集中することが難しくなることがあります。

また、ちょっとした危険な兆候に対して、過剰に敏感になったりします。

自分の反応をコントロールするのが難しくなり、無謀な行動をとったり、怒りを爆発させることもあります。

解離症状

外傷的出来事の重要な部分が思い出せなくなることがあります(解離性健忘)。

感覚が麻痺し、自分が他者から切り離されたように感じることもあります。

また、気づいたらリストカットや万引き、過食をしていた、ということもあります。

思考や気分に対する悪影響

以前は楽しんでいたことに対する関心が薄れたり、うつ症状もよくみられるようになります。

外傷的出来事についての考え方が歪んでしまい、自分や他者を責めることがあります。

罪悪感もよくみられる症状です。

例えば、大きな事故に遭い、他の人は亡くなったのに自分だけ生き残ってしまった、などで罪悪感を抱くことがあります。

恐怖、戦慄、怒り、侮辱などの否定的感情しか持てず、満足感や幸福感が感じられなくなることもあります。

その他の症状

不安を軽減させるために、儀式的な行動をつくり出す人もいます。

例えば、性的暴行を受けた人が、汚れたという感覚を消そうとして、何度も繰り返し入浴するようになったりします。

他にも、

  • 不安や緊張が続く
  • 自分の感じ方を肯定できない
  • 常にイライラしている
  • めまい、頭痛
  • 食欲不振、下痢
  • 筋肉痛
  • 過剰な飲酒
  • 鎮痛剤を含む薬物の使用

など。

フラッシュバックが起きていないときでも、イライラしたり、警戒心が強くなったりすることもあります。

次回は、PTSDの治療法などを詳しくみていきます。


参考:
MSDマニュアル家庭版,心的外傷後ストレス障害(PTSD), John W. Barnhill, 2018年 10月

 

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