発達障害を持つ方は、他者から言われたことを、そのまま文字通りの意味で捉えてしまいやすい傾向があります。
そのため、聞いた話は全て真実として受けとめてしまいます。
結果として、例えば「勉強しようと思っていたことがあったが、難しいと聞いたのでやめた」というように、言われたことを鵜呑みにして行動を決めてしまうことがあります。
しかし残念ながら、すべての言葉を鵜呑みにしてしまうと、最適ではない判断を選択してしまうことも多くあります。
言葉を鵜呑みにせず、自身にとって最適な判断をするためにはどうすればよいのでしょうか。
今回は、そのプロセスを考えていきます。
目次
真偽を確かめる
発達障害を持つ方は、言葉の裏の意味を考えたり、行間を読むことが苦手な傾向があります。
そのために、聞いた内容がジョークであったり、自身には当てはまらないことであったりといった可能性を考えることができず、そのまま素直に信じ込んでしまうのです。
情報というものは、必ずしも全てが正しいとは限りません。
嘘の可能性もありますし、個人的な主観が入っていることもあります。
相手の言葉が嘘であるかどうかを見極めるのが難しいのと同じく、自分自身が嘘をつけないといった特性のある方もいるので、中々その可能性に気が付き、判断するのは難しいかもしれません。
しかし、社会でうまくやっていくにはその情報が正しいかどうかしっかりと見極めることが大切になってきます。
特に要注意なのは、「おそらく」「たぶん」といった言葉です。
こういった、「はっきりと断言しているわけではない」ことを示す言葉は、事実とは違っている可能性を含んでいます。
本当かどうか裏付けを取るように意識してください
裏付けを取る方法としては、自分が信頼している人に直接確認をするのが良いでしょう。
このようなはっきりとしない情報の場合は、ひとつひとつ確認をして、少しずつ自分の知識として吸収していきましょう。
自分の知識として取り込んだ情報が増えていけば、周りの人の言葉にいちいち左右されることもなくなるはずです。
自分と他人は違う
言葉を鵜呑みにしないためには、自分と他人は違うことをしっかり意識しておくことが重要です。
人はそれぞれに違う価値観を持っており、同じ事柄でも見方や感じ方が大きく違ってきます。
しかし、他者がどう思っているかを推測するのが苦手な傾向を持つために、自分が思うことは相手も思っており、相手が思っているのなら自分にとってもそうなのだ、と考えてしまいやすいのです。
まずは、周りの人を観察して自分と人は違う、みんな自分と同じではないということを認識するようにしてみてください。
自分と他人を比較し、具体的な違いに気付くことで、客観的に自分を見ることができるようになります。
客観的に自分を見ることができるようになったら、問題を解決するためにどんなことが自分に必要なのか、考えていきましょう。
新しい情報にうまく対応するには・・・?
日々の生活の中で、新しい情報は次々と入ってきます。
仕事においても、情報は毎日アップデートが必要なもの、と考えたほうが良いでしょう。
では、これらの新しい情報に対しては、どのように対応すれば良いのでしょうか。
新しい情報が入る度に動揺し、混乱してしまわないように、対応のしかたを考えておきましょう。
新しい情報への対処の基本は、以下の通りです。
- 1.まずはその情報が事実かどうかを確認する
- 2.対処法を洗い出す
- 3.洗い出した対処法の中から最も適切だと思うもの選ぶ
問題が発生したときにも焦らずに対応できるよう、練習していきましょう。
まとめ
情報というものはすべてが真実とは限りません。
嘘の情報や誰かの個人的な考え、思い込みなども含まれているものです。
困ったとき、問題が発生したときなどは、まずはその情報が真実かどうかを確認することが大切です。
言われたことをそのまま鵜呑みにするのではなく、必ず確認するという習慣をつけてしまいましょう。
そうすることで新しい情報に対してその度動揺することなく、対応していけるようになるでしょう。