社会人として仕事をしていくにあたり、遅刻は厳禁です。
遅刻をしてしまうと、一緒に働いている仲間や取引先に迷惑をかけることになってしまいますし、時間を守れない人は信用してもらえません。
遅刻を避けるためには、規則正しい生活をすることと、事前にしっかり準備をしておくこと。そして、余裕を持った行動を心がけることが重要です。
しかし、どんなに気を付けていても、電車が遅れていたなど、やむを得ない場面もあるかもしれません。
発達障害を持つ方の場合、以下のような特性によって、遅刻をしやすくなってしまうこともあります。
①:予測がうまくできないため、最初から間に合わない予定を立ててしまう
ASDを持つ方は、想像力が弱いという特性を持ちます。
その結果、道中で起こり得るトラブルを予測できなかったり、乗り換えにかかる時間を計算しないなど正確な時間を判断できなかったりして、結果として絶対に間に合わないような予定を立ててしまうことがあるのです。
自分では間に合うはずと思っているのに、到着してみたら遅れていた、とか、途中で少しトラブルがあって数分遅れたらもう間に合わなかった、という方は要注意です。
②:ルーティンを崩すことができない
ASDを持つ方は、ある特定の「決まった行動(ルーティン)」に固執してしまう傾向があります。
これは、想像力が弱いために、普段と違う行動に何が起こるかわからないという恐怖感、不安感を感じやすくなってしまうためと言われています。
結果として、例えば「雨が降っているので電車が遅れているかもしれないから早く行こう」といった判断ができず、家を出ると決めている時間まで動くことができなかったり、いつも寄っている店があれば、遅刻しそうな時にも寄ってしまったりなど、柔軟な対応ができないために遅刻が増えてしまう場合があります。
③:支度中に他のことに気を取られてしまう
ADHDを持つ方は、何か気になることがあると、衝動的にそちらに意識を向けてしまう傾向があります。
そのため、外出のための支度をしている最中に他のことに気を取られてしまい、気が付けば家を出なければいけない時間を過ぎていた、といったことが起こってしまうことがあります。
余裕を持たせた計画を立てる、出かけるまでの行動を決めておくなど、遅刻自体しないようにするのが一番ですが、万が一どうしても遅刻が避けられない、というときにはどうすればよいでしょうか。
目次
会社に遅刻しそうなとき
多いのは、公共機関のトラブルによる遅刻かと思います。
電車が止まってしまった、事故の影響で大幅に遅延しているなど、毎日電車、バスなどの公共機関を使うのであれば必ず経験することがあるでしょう。
運行情報を通知してくれるアプリなどもあるので、そういったものも活用して避けるのが理想ではありますが、どうしようもないこともあるかと思います。
理由はどうあれ、始業時刻に遅れてしまいそうな場合には、必ず職場に連絡をいれましょう!
必ず連絡を!
基本的には電話で、直属の上司に遅れる旨を伝えます。
もしも上司が電話に出られないのであれば、電話に出た人に伝言を頼んでおきましょう。
電車やバスの中での通話はマナー違反になりますので、可能な限り電車やバスに乗る前に連絡を入れましょう。
原則として、遅刻の連絡を入れるのは「遅刻の可能性に気が付いたとき」です。
始業時刻に間に合っていなかったからと始業してから電話するのでは遅いですし、5分、10分前の連絡でも対処が難しいでしょう。
もしも車内にいて電話が掛けられそうにない場合は、とりあえずメールなどの手段で連絡を入れておき、後から改めて電話で連絡してください。
メールの場合は相手が気付かない、メールがエラーになって届いていなかったということも考えられますので、可能であれば複数の人に送るように心がけましょう。
どれくらい遅れそうか伝える
遅刻の連絡をちゃんとしていると思っていても、内容が不足している場合もあります。
「すみません、遅刻します」とだけ伝えても、相手は対応できません。
連絡する際は、理由と、どれくらい遅れそうかを伝えましょう。
例:「おはようございます。○○課の□□です。人身事故の影響で△△線が遅延しており、××分くらい遅れそうです。申し訳ありませんがよろしくお願いします。」
大体の時間の目安を伝えることで、職場にいる人たちもあなたがいない分の仕事の割り振りなどの判断がしやすくなります。
また、必要であれば、駅の改札で遅延証明書を貰い、出社したら提出しましょう。
公共機関の場合、朝の通勤ラッシュ時であれば、10分~くらいの遅延はよくあることです。
そのことも考慮して、ギリギリに会社に着けばいいという考えではなく、普段から15分前くらいには会社に着けるように余裕を持って家を出るようにしておくことも大切です。
クライアント訪問に遅刻しそうなとき
クライアント訪問の際は、時間にはより一層気を付けなくてはなりませんが、どうしても遅れてしまいそうなときは、必ず約束の時間より前に連絡を入れ、丁寧にお詫びをします。
相手の貴重な時間を取ってしまっていることを忘れずに!
遅れてしまって申し訳ないという気持ちを、相手にしっかりと伝えてください。
相手の予定を確認する
訪問に遅れる連絡をする際には、相手の予定も確認することも大切です。
遅れても、相手の都合がつくようならば、そのまま訪問しましょう。
しかし時には、自分が遅れたことによって、相手が時間を取れなくなってしまう、ということも考えられます。
その場合には再度謝罪を伝え、改めて訪問の予定を取る必要があります。
まとめ
社会人として遅刻は注意しなくてはならないところです。
遅刻が続くと、だらしがない、信頼できないと思われしまうかもしれません。
しかし、公共機関の遅延はよくあることです。
そのため、余裕をもって家を出ることも必要ですが、電車の大幅な遅延など、やむを得ず遅刻してしまう場合は、必ず遅刻する旨を職場、または訪問先に連絡するようにしましょう。