
皆さんは何かに「ハマった」経験はありますか?
スマホのゲームやSNSに熱中してつい夜更かしをしてしまった。
パチンコで今月の小遣い全部使ってしまった、などなど…。
人は何かしらの「モノ」や「コト」など、「ハマった」経験があると思います。
ただ、中にはその「ハマる」が度を超してしまう場合があります。
それが、いわゆる「依存」。
「依存」により社会生活に支障が出ている状態を「依存症」といいます。
「依存症ってどんな病気?」では、依存症とはなにか、回復するためにできることなどについて、詳しく解説していきます。
第8回は、「依存症と犯罪」の続き、「刑罰の影響」についてみていきます。
目次
刑罰の影響
違法薬物の所持・使用で刑罰を科されるときもありますが、依存症そのものは刑罰で治せるわけではありません。
刑罰を強調すると、本人を治療から遠ざけてしまう場合もあります。
犯罪面の協調は本人を治療の場から遠ざける
依存対象になりやすい特定の薬物を規制し、その所持や使用を犯罪とするのは、国全体として依存性薬物の資料量を減らすのに必要な取り組みと考えられています。
しかし、そうした薬物を欲する人が減らない限り、別の依存対象が求められるだけで、物資使用障害とされるような深刻な依存症を減らすことはできません。
密売による流通も続くでしょう。
依存症の中でも、違法薬物を対象とする薬物依存症は、犯罪としての面が強調されやすいのですが、犯罪者として扱われることへおそれが、本人を治療から遠ざけ、重症化させている面もあります。
刑罰を設ける3つの意味
犯罪行為に対して刑罰を設けるのは、一般的には次のような意味があります。
威嚇
「それをしたら逮捕する」「場合によっては懲役刑だ」と広く知らせることで、しようとしている人を思いとどまらせる効果が期待できます。
初回使用のハードルを上げる
違法薬物について、最初の使用ハードルを上げる効果はあるでしょう。
ただし、「これはマズいから、合法なアレにしておこう」という人までは減らせません。
また、社会そのものから疎外されているというように感じている場合、「規範を守れ」と言われても、規範を守る意義を感じにくいこともあります。
応報
誰かに危害を加えたら、それ相応の報いを受けるべきだという考えを反映しています。
被害者により加害者への私的な報復を防ぐ意味合いもあります。
自己使用に「応報」の考えはなじまない
違法薬物の自己使用は、「被害者なき犯罪」とも言われます。
「薬を使った」という行為そのものの有害な影響を被るのは本人であって、被害者のかわりに罰するという考えはなじみません。
再犯防止
刑事施設(刑務所、少年刑務所など)での生活を通じて、、社会に復帰させるための教育を施し、出社後の社会復帰に繋げるという意図もあります。
「再犯防止」の効果は限定的
覚せい剤事犯者の場合、再販が多いですが、刑務所への入所回数が多い人ほど、再犯率が高まることが示されています。
薬物依存症に対する効果は限定的
違法薬物の所持や自己使用に対して刑罰を設けることは、依存症の予防・回復とどのように関係するのでしょうか?
家族が被害者なのでは?
⇒借金を重ねるなどといった二次的な問題で家族が困ることはありますが、薬を使う行為自体は誰かを傷つけるものではありません。
刑事事件を起こすかもしれないでしょ?
⇒薬物使用と暴力との明確な関係性は認められていません。また「かもしれない」という段階では罰することはできません。
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次回、「依存症の特徴を知る…歴史的背景」へ続く。
