今回は、双極性障害の原因と治療法についてまとめてみました!
前回の記事⇒双極性障害(躁うつ病)ってどんな病気?②〜症状の経過編〜
目次
~前回のまとめ~
- 双極性障害の躁状態、うつ状態が何度も繰り返されることが多い。
- 双極性障害Ⅰ型、Ⅱ型ともにうつの期間が多くを占める。
- 双極性障害はうつ状態が長いため、単なるうつ病と間違われやすいが、うつ病と双極性障害は治療法が異なるため、正しく診断される必要がある。
- 躁状態、うつ状態、どちらから始まるかは、およそ半々。
双極性障害は、放置すると、どんどん再発しやすくなってしまうため、再発防止に努めることが重要です。
じゃあどうすればいいの?
のまえに・・・
双極性障害(躁うつ病)のそもそもの原因は何?
双極性障害の原因は、
- 遺伝
- ストレス
この2つと考えられています。(はっきりとしたことはわかっていません。)
結婚、出産、就職、身近な人の死などの出来事がストレスになり、発症してしまうことが多いようです。
しかし、再発を繰り返していると特にきっかけとなるようなストレスがなくても再発してしまいます。
また、双極性障害になりやすい性格として、親切、人付き合いがいい、熱中しやすいなどが挙げられます。
双極性障害(躁うつ病)との付き合い方
放っておいても症状は改善しません。むしろ悪化したり、再発してしまいます。
症状が治まり、「もう治った!」と感じてもきちんと通院を続けましょう。双極性障害は今のところ病気が完治することは難しいと言われています。
双極性障害とうまくつきあっていくために・・・
- 今の自分の状態を理解する
- ストレス解消法を見つける
- 生活リズムを整える
- これまでの経過を振り返る
- 十分な治療を受ける
- 福祉制度を活用する
確認しますが、双極性障害の治療の目的は、躁、うつの波をうまくコントロールする、です。
治療のために、まずは自分が病気だと受け入れること!(病識を持つ)
そして、病気について正しい知識を身につけましょう。自分の症状を記録すると、自分のことを客観的に見ることができます。
双極性障害(躁うつ病)の治療薬
双極性障害の治療には薬物療法が必要不可欠です。
- 予防・・・気分安定薬、抗精神病薬
- 躁・・・・気分安定薬、抗精神病薬
- うつ・・・気分安定薬、抗精神病薬、抗うつ薬
気分安定薬
双極性障害の治療の中心となる薬。
たくさん飲みすぎると中毒になるが、少ないと効果がない。副作用:手の震え、喉が乾く など
抗精神病薬
いらいらをしずめ、気持ちをおだやかにする。
睡眠を助ける働きもある。糖尿病方は服用できない。まれに副作用が出る:手足がこわばる、舌がもつれる など
抗うつ薬
双極性障害の人は、気分安定薬や抗精神病薬なしに抗うつ薬だけを飲むべきではない。
抗うつ薬だけを飲み続けると、逆に躁状態になってしまったり、躁、うつを頻繁に繰り返すようになることも。
効果的な治療方法として・・・・
薬物療法+精神療法がより効果的です。
認知療法
うつ状態のときは、物事を否定的に捉えがちです。
「できなかった」と捉えるのではなく、「○○ができた」「勉強になった」などと、物事を肯定的に捉えられるように練習していきましょう。
家族療法
双極性障害の治療には、家族や周りの人のサポートも必要です。
家族やサポートする側も病気に対して正しい知識を身につけ、治療に協力しましょう。
家族や周りの人のストレスが、本人に伝わり、症状がさらに悪化することもあります。
対人療法
対人関係のストレスから病気を発症してしまった場合、その問題を解決し、再発を防止しましょう。
よい対人関係を築くことができれば、サポートを受けることができ、治療の動機づけにもなります。
双極性障害(躁うつ病)のまとめ
- 双極性障害(躁うつ病)は、気分がハイになる躁状態と、気分が落ち込んでしまううつ状態を繰り返す病気で、100人に1人がかかると言われている。
- 双極性障害には、Ⅰ型とⅡ型があり、Ⅰ型はうつ状態+躁状態、Ⅱ型はうつ状態+軽躁状態のこと。
- 躁とうつの状態が混ざった「混合状態」になることもある。
- 双極性障害Ⅰ型、Ⅱ型ともにうつの期間が多くを占める。
- 双極性障害はうつ状態が長いため、単なるうつ病と間違われやすいが、うつ病と双極性障害は治療法が異なるため、正しく診断される必要がある。
- 双極性障害の原因は遺伝、ストレスと考えられている。
- 放っておいても悪化、再発するので治療を続ける。
- 双極性障害の治療には薬物療法が必要不可欠。
- 双極性障害は今のところ病気が完治することはない。
自分の状態をよく理解し、双極性障害とうまく付き合っていくことが大切です。