未来が見えづらい現代、あなたは自分自身の未来をどのように考えていますか?
明るい未来か、否定的な未来、どちらかになる確率は五分五分です。
「心の中の不安をすっきりさせるメソッド」では、未来を否定的ではなく肯定的に考え、不安より満足感を覚えることで、もっと自分を大事にする方法をご紹介していきます。
第17回は、「『好き嫌いで選ぶ』とうまくいく」の続き、「『した方がいい』は『しない方がいい』!?」を解説していきます。
「した方がいい」は「しない方がいい」!?
前回、満足感や充実感、幸福感を感じるには、
という話をしました。
「感情」を基準にすれば、たとえ間違った選択をしたとしても、「私が好きで選択したことだから満足」と、自分の心が満たされます。
「自分中心」になっていないと、今の喜びや満足感が得られないだけでなく、「感情」という軸がないため、「他者中心」になって、ますます自分を見失ってしまいます。
例えば、
「こんな時、どんな行動をとるのが最適なんだろうか?」
「こんな時、人はどういうふうに感じているのだろうか?」
「これをすると、人はどう思うだろうか?」
と、人を基準にしたり、標準や基準を知ろうとするのはなぜでしょうか?
何か行動する時に、周囲を見渡して、社会の常識に沿っているか確認せずにはいられず、“みんな”の社会の規格、風潮、流行から外れていると不安になるのはなぜでしょうか?
「誰でもやっていることだから、私もやっていいんだ」
と、外側に求めるにはなぜでしょうか?
それは、自分の感情や欲求、願望を、判断や決断の基準にしていないから、です。
その代表的なのが「した方がいい」という言葉です。
この言葉を、自分に気持ちや感情だと錯覚している人も少なくありません。
「した方がいい」という言葉は、あくまでもイメージや思考が作り出した“感情もどき”の代物で、自分の本当の気持ちではないのです。
それに気づかないと「した方がいい」が、知らないうちに「したい」の上に上書きされてしまいます。
もし、あなたが、
という言葉を頻繁につぶやいているとしたら、あなたは自分の思考で作り出した“感情もどき”に振り回されていることになります。
「感情に振り回されず、知的で冷静な人になりたい。でも、できない」
「どんな人とも仲良くなって、大勢の友だちと楽しみたい。でも、できない」
これと、
ということと同じではないでしょうか。
それにも関わらず、「自分は神になれない」と自分を責めてしまう…。
自分の感情に気づかないと、いつの間にか「思考の奴隷」に成り下がって、自分をさいなんで、いたぶることになってしまいます。
「した方がいい」で目指す理想や目標は、自分が心から望まない歩みになり、気が乗らない、もしくは苦しいものになるかもしれません。
一方、自分も感情・欲求・願望からくる、本当の「したい」で決めた理想や目標への歩みは、楽しく軽やかなものになるでしょう。
自分が心から「したい」ことなのだから当然です。
当然、歩み続ける中で、なんらかの障害にぶつかることもあるかもしれませんが、その障害を乗り越えるのも、自分の気持ちから定めた目標のためなら、強い力が湧くことでしょう。
他人を基準にし、思考の奴隷になってしまうと、こんなシンプルなことも見えにくくなってしまいます。
体と心が「休みたがっている」サイン
しかし、本当に自分が好きで始めたことでも、時には気が進まないことがあります。
そういう時は、身体が休みを求めています。
どんなに心が望んでいても、人は永遠に走り続けることはできないのです。
誰にでも、休憩することや、他の楽しみが必要な時があります。
もしあなたが、
と感じた時は、それが単に疲れてしまって休憩が必要なのか。
それとも、いつもの間にか、他人基準で動いてしまっているのか。
自分の気持ちと相談してみてください。
…続く