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摂食障害とは?① ~約90%が女性!?摂食障害の概要となりやすい人まとめ~
10代~20代の女性に多く見られる「摂食障害」。
接触障害になる原因は、過度なダイエットや精神的ストレスなどさまざまです。
今回は、摂食障害の治療法を詳しくみていきます。
目次
摂食障害の治療法は?
摂食障害の症状が身近にいる場合、本人がちゃんと治療を続けられるように、家族や友人など周りの人の支えが必要です。
また、治療には心身両面からの働きかけが重要です。
具体的には以下の方法が有効と言われています。
カウンセリング
摂食障害は、ストレスや「痩せたい」という強い願望など、複数の要因によって摂食障害を引き起こすこともあります。
そのため、まず、自分の置かれている状況を理解し、心理的要因は何なのかを把握することが大切になります。
カウンセリングは心療内科や精神科などで受けられます。
メンタルクリニックや民間のカウンセリング施設に相談する方法もあります。
薬物療法
向精神薬を使う治療法です。
例えば、摂食障害による感情の激しい揺れや衝動的な行動を和らげる働きのある「抗精神病薬」を飲むなど、それぞれの症状を和らげることはできますが、あくまで対症療法であるため完治はしません。
対人関係療法
親や兄弟、パートナーなど、自分に大きな影響を与える人と、「今の関係」に焦点をあてることで問題を解決していきます。
私たちの感じるストレスの多くは対人関係によるものです。
治療にあたっては一定のペースで通院を続け、12~16回ほどが目安とされています。
入院療法
特に拒食症の場合、命の危険もあるため入院して治療することも時には必要になります。
体が衰弱し、栄養失調や嘔吐・下痢、脱水症状から引き起こされる腎不全など、様々な合併症が考えられるため、病院に入院して心と体を根本から治療していきます。
自傷行為を繰り返す場合は、精神病院に入院するケースもあります。
行動療法
今までの誤った生活をやめ、標準体重まで戻すためにトレーニングを行います。
最初は少ない量で食事を1日3回に分けて食べるところからスタートします。
その時決められたもの以外を食べないようにと行動が制限されるため、主に病院で入院中に行われます。
体重が目標に達したら徐々に食事の量を増やしていき、行動範囲も広げ、通常の食生活に戻していきます。治療中は精神的にも肉体的にもつらいので、医師や家族の支えが必要です。
家族療法
病気の原因に家族が関わっている場合、家族関係を解決しない限り、治療は進みません。
愛情を感じられずに成長した、両親の不仲、過保護、過干渉などが原因の場合、家族で話し合って解決していかなければなりません。
集団療法
集団療法では、摂食障害の患者同士が交流し、話し合うことで心理的な改善を目指していきます。
摂食障害を持つ人は一人で悩んでしまうこともあります。
そのため、同じ悩みを持つ者同士で情報交換をしたりすることで、「ツラいのは自分だけじゃない」と、前向きになることができます。
このように、摂食障害は人によってさまざまな原因があるため、その原因に合わせた治療を行い徐々に改善して行く必要があります。
そのためには、出来るだけ周りの人が支えてあげること、自分がなってしまった場合は周りの人に相談するところから初めて自分に合った治療をしていく事が大事です。
摂食障害を発症する人は、環境や人の行動に敏感なため、ストレスを抱えやすい性格です。
ため込んだストレスをどのように吐き出せばいいのか分からない人が多いという特徴があります。
一般的に摂食障害の治療は時間を要することが多く、数ヶ月で終わることもあれば、年単位の時間を要することもあり、すぐには成果が出ないことがあります。
症状は一進一退を繰り返し、徐々に良くなっていきます。
回復への道は平たんではありませんが、焦らず、諦めず、ゆっくり取り組みましょう。