日本では、約800万人もの人が悩んでいると言われているのが片頭痛です。
ズキンズキンとした痛みが、数時間から2~3日続き、ひどい時は寝込んでしまうこともあるようです。
今回は、そんな「片頭痛」の症状や原因、対処法を詳しくみていきます。
目次
片頭痛とは?
片頭痛とは、心臓の鼓動に合わせて、頭の片側、または両側にズキンズキンとした痛みを感じる頭痛のこと。
主にこめかみから目のあたりにかけて、4~72時間痛みが続きます。
頭痛を持っている日本人は約3000万人いると言われていて、そのうちの約800万人が片頭痛と言われています。
片頭痛は、20~40代の女性に多く見られ、男性の約4倍の発症率と言われています。
片頭痛の主な症状は?
- ズキンズキン、ガンガン というような痛みが、4~72時間続く
- 頭の片側に起こることが多いが、両側に起こることもある
- 吐き気、嘔吐を伴うことがある
- 頭痛に伴い、普段より光や音に過敏になることがある
- 頭痛がひどく寝込んでしまうことがある など
片頭痛が起きる前兆は?
片頭痛には、前兆を伴うタイプと、前兆がないタイプの2つのタイプがあります。
前兆があるタイプは、全体の20~30%と言われています。
どのような前兆がある?
片頭痛の前兆は、目の前がチカチカしたり、ぼやけたり、視界が見にくくなることが多いようです。
また、感覚がにぶくなったり、言葉が発しにくくなることもあるようです。
これらの症状は、30分ほどでなくなり、その後すぐに頭痛が始まります。
片頭痛の原因は?
はっきりと原因は解明されていませんが、頭蓋骨内の血管の血流が関係していると考えられています。
何らかの原因で、脳の血管が縮小して血流が減り、しばらくするとその反作用で脳血管が拡張、急激に多くの血液が脳に流れ込みます。
その時に発生する炎症が、心臓の鼓動に合わせ強い痛みを生じてしまうと考えられています。
片頭痛の70~80%には、何らかの原因が発生原因があるようです。
原因が突き止められれば、対処法も確立できます。
今回は、片頭痛の主な原因を4つ紹介します。
精神的要因
不安や緊張など、精神的なストレスを受けている状態が続くと、片頭痛になりやすいようです。
また、不眠や過眠、疲労の蓄積なども、片頭痛の原因になります。
- 精神的ストレス
- 疲労
- 不眠、または過眠 など
規則正しい生活を心がけましょう。
環境要因
以下のような、特定の場所に置かれると、片頭痛が起こりやすいという人もいまるようです。
- 天気、気圧
- 温度の変化
- 光、音、におい など
また、電車やバスの振動や、車窓から流れる景色を見るなども、脳の刺激になるようです。
食事など
以下の食べものは、人によって片頭痛の原因になったり、そうでなかったりします。
- アルコール
- 喫煙
- カフェイン
- チョコレート、チーズ、ナッツ など
原因になるようなものがあれば、食べるのをやめてみる、または控えるなどしてみましょう。
また、空腹も片頭痛の原因になることがあります。
規則正しい食生活を心がけましょう。
その他の要因
女性なら、出産、月経、閉経など、女性ホルモンがなんらかの形で関わっていると考えられています。
また、肉親に同じような頭痛を抱えている人が多いため、遺伝的要素もあると言われています。
片頭痛の対処法は?
規則正しい生活を心がける
健康には、規則正しい生活が何よりです。
寝不足、寝すぎには注意しましょう。
特に、週末の寝だめや二度寝、それに伴う空腹などで片頭痛を重くする要因になってしまうため注意が必要です。
また、片頭痛の原因になる食べ物がある場合は避けるようにしましょう。
ストレスを溜めない
ストレスは頭痛の大敵です。
ですが、普段の生活や仕事、人間関係など、現代社会にはストレスがつきもので、逃れようと思ってもなかなかそうもいきませんよね。
ストレスを感じたら、溜めこまずにうまく発散するようにしましょう。
何か熱中できるような趣味を作るといいかもしれません。
頭痛が起きてしまったら…
痛みがある部分を冷たいタオルなどで冷やす
冷やすことで、血管が収縮し、痛みが軽減します。
マッサージ、入浴など一見身体に良さそうですが、片頭痛の場合、血管が拡張され逆効果になってしまうので注意しましょう。
暗くて静かなところで横になる
頭痛のときに頭や体を動かすと、痛みが増してしまうので、できるだけ暗くて静かなところで横になって休みましょう。
睡眠をとる
片頭痛の痛みからそのまま寝てしまい、翌朝治っていたという経験はありませんか?
片頭痛は、眠るとことで改善します。
仕事中に痛みが起こった場合、可能なら仮眠をとりましょう。
カフェインを摂る
カフェインには血管を収縮する作用があるため、カフェインを摂ることで痛みを軽減できます。
カフェインは、コーヒー、日本茶、紅茶に含まれているため、意識して飲んでみるといいかもしれません。
ですが、飲み過ぎると、逆に頭痛を誘発してしまうので注意しましょう。
鎮痛剤を飲む
片頭痛で悩んでいる人は、鎮痛剤のお世話になったことも多いのではないでしょうか。
痛む前に、早めに服用するのも一つの手段ですが、月に10日以上服用するのは注意が必要です。
薬の飲みすぎにより、かえって頭痛が増えたり、新たな頭痛が起こってしまうこともあるので、十分な注意が必要です。
用法用量を守り、正しく服用することが大切です。
まとめ
若い女性に多く、ズキンズキンとした痛みがある片頭痛。
ストレスや環境、たばこやアルコールなどが片頭痛の原因と考えられています。
頭痛が起きた場合は、痛む場所を冷やし、静かなところで安静にしましょう。