会社のデスクの上や、その周りもゴチャゴチャ。
会議や打ち合わせには毎回遅れるし、何をやらせても段取りが悪く、同じミスを繰り返す…。
あなたの部下や同僚にそんな人はいませんか?
もしかしたら、その人は「発達障害」かもしれません。
「発達障害の人と共に働くこと」では、職場で発達障害の人と接する場合の対応策や、どのような工夫がされれば、当事者とその周囲の人たちが気持ちよく働けるかをまとめています。
第7回は、「大人の発達障害の種類と特性【アスペルガー症候群】」の続き、「大人の発達障害の種類と特性【ADHDとアスペルガー症候群の違い】」を解説していきます。
目次
大人の発達障害の種類と特性【ADHDとアスペルガー症候群の違い】
ADHDとアスペルガー症候群は、よく似ているや、併存する症状もあるため、見分けが難しいと言われていますが、中核となる症状は異なります。
大きな特徴として、
- ADHDは、
「多動性」「不注意」「衝動性」 - アスペルガー症候群は、
「コミュニケーションの問題」「対人関係の問題」「限定的な物事・興味へのこだわり」
が挙げられます。
【1】対人関係
ADHD
遅刻はケアレスミス、忘れっぽいことなどから、人を怒らせてしまうことがありますが、他者への気持ちを汲み取ることはできます。
しかし、その特徴の一つである衝動性のために、相手の話を遮ったり、キレて怒り出したりするなど、適切なコミュニケーションが取れません。
遅刻はケアレスミス、忘れっぽいことなどから、人を怒らせてしまうことがありますが、他者への気持ちを汲み取ることはできます。
しかし、その特徴の一つである衝動性のために、相手の話を遮ったり、キレて怒り出したりするなど、適切なコミュニケーションが取れません。
アスペルガー症候群
他者への気持ちを想像して、汲み取ることが苦手なため、失礼な態度や発言をしてしまうことがあります。
会話のニュアンスを読み取ることができず、会話のキャッチボールができません。
他者への気持ちを想像して、汲み取ることが苦手なため、失礼な態度や発言をしてしまうことがあります。
会話のニュアンスを読み取ることができず、会話のキャッチボールができません。
【2】集中力
ADHD
興味のあることには集中できますが、不注意の症状がある場合には、落ち着きがなく集中力を持続することが苦手です。
興味のあることには集中できますが、不注意の症状がある場合には、落ち着きがなく集中力を持続することが苦手です。
アスペルガー症候群
興味があること、好きなことに対してのこだわりが強いため、時間を忘れるほど高い集中力をみせることがあります。
同じ行動を繰り返すことが安心感をもたらすことがあるため、規則性の高いものに集中することもあります。
興味があること、好きなことに対してのこだわりが強いため、時間を忘れるほど高い集中力をみせることがあります。
同じ行動を繰り返すことが安心感をもたらすことがあるため、規則性の高いものに集中することもあります。
【3】仕事
ADHD
不注意、衝動性の症状があるためケアレスミスが多く、何度注意されても直すことが困難な場合があります。
また、計画的に物事を管理したり、同じ作業を長時間続けることが苦手です。
計画性がなく、場当たり的な衝動性で行動を起こし、仕事を先送りにして納期に間に合わないなどの例もしばしばみられます。
不注意、衝動性の症状があるためケアレスミスが多く、何度注意されても直すことが困難な場合があります。
また、計画的に物事を管理したり、同じ作業を長時間続けることが苦手です。
計画性がなく、場当たり的な衝動性で行動を起こし、仕事を先送りにして納期に間に合わないなどの例もしばしばみられます。
アスペルガー症候群
作業の一部にこだわりをみせ、集中、熱中しすぎて他のことに手を付けられなかったり、物事の優先順位をつけることが苦手なため、一度に複数のタスクをこなすことが苦手です。
半面、規則性を好む傾向があり、計画的に行動することは得意な場合がありますが、ハプニングや突然のスケジュール変更に対応することは苦手です。
作業の一部にこだわりをみせ、集中、熱中しすぎて他のことに手を付けられなかったり、物事の優先順位をつけることが苦手なため、一度に複数のタスクをこなすことが苦手です。
半面、規則性を好む傾向があり、計画的に行動することは得意な場合がありますが、ハプニングや突然のスケジュール変更に対応することは苦手です。
【4】整理整頓
ADHD
注意力が散漫なため、忘れ物や失くしものが多く、整理整頓が苦手です。
計画を立てることも苦手で、優先順位をつけられず、やりっぱなし、ほったらかしにしてしまいます。
自宅の室内や職場のデスクまわりも乱雑な場合が多くみられます。
注意力が散漫なため、忘れ物や失くしものが多く、整理整頓が苦手です。
計画を立てることも苦手で、優先順位をつけられず、やりっぱなし、ほったらかしにしてしまいます。
自宅の室内や職場のデスクまわりも乱雑な場合が多くみられます。
アスペルガー症候群
こだわりが強いため、物を捨てることを極端に嫌うことがあります。
また、一見すると散らかっているように見える部屋も、本人にとっては規則性があり、どこに何があるか把握していることも多いです。
こだわりが強いため、物を捨てることを極端に嫌うことがあります。
また、一見すると散らかっているように見える部屋も、本人にとっては規則性があり、どこに何があるか把握していることも多いです。
【5】運動
ADHD
特に苦手ということはありません。
ただし、注意力が散漫なため信号を見落としたりして事故に遭う確率が高いこともあります。
特に苦手ということはありません。
ただし、注意力が散漫なため信号を見落としたりして事故に遭う確率が高いこともあります。
アスペルガー症候群
手先を使う細かい動きが苦手で不器用な場合が多いです。
文字をキレイに書けないこともあります。
協調運動が苦手なので、走る速度が遅かったり、縄跳びがうまくとべないことも多くみられます。
また、他者とのコミュニケーションに困難を感じることが多いため、チームプレーも苦手なことがあります。
手先を使う細かい動きが苦手で不器用な場合が多いです。
文字をキレイに書けないこともあります。
協調運動が苦手なので、走る速度が遅かったり、縄跳びがうまくとべないことも多くみられます。
また、他者とのコミュニケーションに困難を感じることが多いため、チームプレーも苦手なことがあります。
【6】感覚異常
ADHD
感覚に関するこだわりは少ないです。
感覚に関するこだわりは少ないです。
アスペルガー症候群
五感のいずれかが非常に敏感な「感覚過敏」と、「鈍感」がみられます。
過敏の場合、洋服のタグ、肌触り、においなどが気になって服を着ることができないことがあります。
鈍感の場合、痛がるような毛がに無反応だったり、話しかけられたことに気づかないことがあります。
五感のいずれかが非常に敏感な「感覚過敏」と、「鈍感」がみられます。
過敏の場合、洋服のタグ、肌触り、においなどが気になって服を着ることができないことがあります。
鈍感の場合、痛がるような毛がに無反応だったり、話しかけられたことに気づかないことがあります。
次回、「大人の発達障害の種類と特性【ADHDとアスペルガー症候群の違い】」へ続く