今回は学習障害の症状、経過についてまとめてみました!
目次
学習障害(LD)とは?
学習障害(LD)とは、知能の発達水準は正常範囲内なのに、ある特定の学習能力が欠落している障害のことです。
例えば、「文字は読めるのに書くことができない」、「数はかけるのに計算ができない」など、ある特定のものだけがうまくできない症状のことを言います。
女子に比べ男子の発症率は4倍近いそうです。学習障害の症状は様々なものがありますが、「本人の勉強不足」で片づけられてしまうこともよくあります。
すると、勉強が嫌いになったり、学校に行かなくなったりと、さらなる問題に発展する恐れもあります。簡単に「本人の勉強不足」では片づけられない問題ですね。
学習障害(LD)の種類別症状
読字障害(ディスレクシア)
文字を読む能力に障害があります。
似た文字の区別がつかなかったり(シとツ、pとq、bとdなど)、文章を読んでいるとどこを読んでいるのかわからなくなり、スムーズに本を読むことが難しかったりします。
文字の見え方にも特徴があり、文字が逆さに見えたり、図形のように見えたりします。文字よりも耳からの情報のほうが理解しやすい場合が多いようです。
書字障害(ディスグラフィア)
文字を書く能力に障害があります。黒板の文字を写すことができなかったり、鏡文字や雰囲気で文字を書いてしまいます。
誤字脱字も多いようです。特に漢字がニガテな場合が多いようで、なかなか覚えることができません。
この原因として、脳が体に「手を動かせ」と指示を出しますが、その伝達機能がうまくいかないためと考えられているようです。
算数障害(ディスカリキュリア)
数字や記号、計算をニガテとします。
数字に関する能力のみに障害があるため、学校に入って算数の授業を受けてから障害があると気付くケースがほとんどです。数の大きい、小さいがわからない、図形やグラフがニガテなど、視覚で捉えることに困難があります。
そのため、バランスを考えたり、文字の間隔や大きさをそろえることもニガテです。
その他にも、学習障害の子どもは集中力がなかったり、運動能力の遅れ、対人関係のつまずきなど、日常生活にも困難を感じることがあります。
学習障害(LD)の経過
幼児期
言葉、文字を覚えるのが遅い傾向にあります。アインシュタインも学習障害を持っており、3歳まで言葉を覚えなかったそうです。
小学生
授業が始まることで、「ついていけない」、「勉強がわからない」などの困難が出てきます。他の子と比べ、著しく学習の習得が遅い場合は学校の先生などに相談するといいでしょう。
中高生
中高生になると、その症状がはっきりとしてきます。他はできるのに、ある能力だけが劣っている場合は、ニガテ・不得意だけでなく、学習障害の可能性も考えたほうがよさそうです。
大人になってから
最近では大人になって仕事を初めてから、学習障害とわかる場合も多いようです。
大人になってから学習障害と気付く時の特徴
- 電話をしながらメモをとることができない
- 注意をされてもすぐに理解ができない
- ミスが多い
- 話をうまくまとめられない、すぐに質問に答えられない
- マニュアルを覚えられない
- 数字に関する業務、管理がニガテ
など
周りからはなんでつまづいているのかがわかりにくいため、「やる気がない」と怒られて、コミュニケーションに恐怖を感じるようになってしまうこともあります。