お役立ち記事 社交不安症

社交不安症ってどんな病気?【17】~医療機関でおこなう治療法…⑧ 薬物療法概要~

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「人前に出るのが苦手…」

「人がいるところで何かをするのが苦手…」

そんな風に感じている人は意外と多いものです。

なぜ「人が怖い」と感じてしまうのでしょうか?

社交不安症は、子どもや若者だけでなく、大人でもつらい思いをしている人が大勢いる病気です。

「社交不安症ってどんな病気?」では、社交不安症の全体像から、症状、不安の軽減法などについて、詳しく解説していきます。

第17回は、「医療機関でおこなう治療法…⑦ 成功体験を重ねる」の続き、「医療機関でおこなう治療法…⑧ 薬物療法概要」についてみていきます。

目次

医療機関でおこなう治療法…⑧ 薬物療法概要

社交不安症の薬物療法では、主に不安をやわらげる薬を使います。

認知行動療法よりも手軽で効果が早く現れるというメリットがあります。

ただ、薬は治療の補助的な役割だという意識が大切です。

薬物療法の役割を理解した上で

薬物による治療は、認知行動療法よりもやや再発率が高いとはいえ、薬を飲むだけという手軽さや、効果を早く実感できるといったメリットがあります。

薬を飲み始めると、個人差はありますが1~2カ月ほどで人前での緊張がやわらぎ、「効いてきた」という手応えを感じられます。

ただし、薬は「治そう」とチャレンジする本人の背中を押すサポーターです。

薬の助けを借りながら、以前はできなかったことを少しずつ試し、自分自身で不安を乗り越えていくことが大切です。

薬物療法でも安心感を育てるのは、本人の頑張りなのです。

薬を飲みながら行動を変えていく

薬を飲むだけで以前と同じ生活を送っていては、十分な効果は期待できません。

薬を飲みながら、自分の行動パターンを変えていきましょう。

① 薬を飲み始める

薬の効果や副作用を見極めるために、少量から始めて、その人の適量を決めていきます。

② 少しずつ不安が軽減するのを実感する

個人差はありますが、1~2カ月程度で「効いてきた」という手応えを感じられるようになります、

③ 生活の中でできることを増やしていく

不安感がやわらいでも、以前と同じ生活では安心感は育ちません。

以前はできなかったことをできるようになる経験を重ねると、少しずつ安心感が大きくなります、

薬についての不安はしっかり解消する

「薬では治らないのではないか」「やめられなくなるかも」などの誤解はまだまだあります。

時には周囲が薬についてよく知らないために、薬物療法に反対するケースもあります。

薬ついて本人がしっかり理解するのは当然ですが、可能なら周囲の人にも薬について知っておいてもらうのが理想です。

どのくらい飲み続ける?

個人差はありますが、薬物療法の期間は3~4年と、少し腰を据えて取り組むと考えてください。

薬を飲み始め、効果を実感できるようになったら、その状態を一定期間キープします。

そして、安心感が育ち、自信がついてきたら、徐々に薬を減らしていきます。

薬をやめるのを急ぎ過ぎると効果が薄れてしまいます。

副作用はどんなものある?

社交不安症の治療で最もよく使われる「SSRI」では、飲み始めた時期に眠気や吐き気、食欲不振などが起こります。

副作用が出た場合は、薬を減らしたり、別のSSRIに替えたりと、さまざまな対応が可能です。

副作用を恐れすぎず、医師とよく相談してください。

やめられなうなりそうで怖い

社交不安症の治療の目的は、患者さんが自分を信頼して、自由に行動できるようになることです。

薬はあくまでも一時的な補助で、医師の指示を守って使えば問題ありません、

ただし、勝手に服用をやめたり、決められた量や回数より多く飲んだりすると、思わぬ症状が出る危険があります、

頼り過ぎず、恐れすぎず、正しく使いましょう。

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次回、「医療機関でおこなう治療法…⑨ SSRI」へ続く。


 

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