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統合失調症ってどんな病気?【35】~患者さんのための支援制度 ④ 就労のサポート~

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「統合失調症」という病気の名前を聞いたことはありますか?

病名は知っていても実際どんな病気なのか?

知らない方も多いのでないでしょうか。

統合失調症は、100人に一人が発症するとも言われている身近な病気です。

しかし、なぜ統合失調症は起こり、どのような経過をたどるのか?

知っているようで、実はあまり知られていないのが統合失調症です。

「統合失調症ってどんな病気?」では、統合失調症の全体図から、症状、治療などについて詳しく解説していきます。

第35回は、「患者さんのための支援制度 ③ 福祉サービス」の続き、「患者さんのための支援制度 ④ 就労のサポート」についてみていきます。

目次

患者さんのための支援制度

就労のサポート

統合失調症の人の就労をサポートするサービスはたくさんあります。

ここでは、主なものをいくつかご紹介します。

就労活動の中心的窓口になるのが、

  • ハローワーク
  • 地域障害者職業センター

です。

「ハローワーク」には、障害者のための相談窓口があり、その人の希望や現在の状況に合った仕事を紹介してくれるとともに、就労に関する様々な相談を行っています。

たとえば、今すぐ働くのは不安があるという人には、「障害者就業・生活支援センター」や「就労移行支援事業所」などの施設を紹介してくれます。

また、紹介された仕事先で作業訓練や環境に適応するための訓練を受ける「職業適応訓練」、お試し期間を設けて働くことができる「トライアル雇用」などといった制度もあります。

「地域障害者職業センター」は、ハローワークや医療・福祉機関、就職先の事業所と連携しながら、

  • 就職相談
  • 職業能力などの評価
  • 就職前のサポート
  • 就職後の職場適応のフォロー

など、それぞれの状況に応じた継続的なサービスを提供しています。

本人の希望する職種や現在の状況などを踏まえた上での職業能力の評価、就労に向けた様々な訓練やアドバイスを受けられるほか、「ジョブコーチ」の派遣や「リワーク支援」なども行っています。

「ジョブコーチ」とは、職場適応援助者のことで、本人と一緒に事業所(仕事先)に入り、本人が仕事しやすいようサポートします。

「リワーク支援」とは、精神疾患によって休職している人が再び職場に復帰できるように、医療スタッフや企業と連携しながらサポートする制度です。

統合失調症の人にとって、働くことは大きな目標であるとともに、大きな励みになります。

様々な制度やサービスを上手に活用して、社会復帰を目指していきます。

ハローワーク

障害者専用の相談窓口を設置し、専門職員や職業相談員が就職先の紹介、就職に関する相談、就業指導などを行っている。

就職をバックアップする制度

●職業適応訓練

紹介された事業所で、作業訓練や環境に適応するための訓練を受ける。
訓練生には失業給付(雇用保険受給合格者の場合)や訓練手当が支給される。

●トライアル雇用

雇用主にトライアル雇用の申請をしてもらうことで、試し期間を設けて働くことができる制度。
企業が求める適正や能力、技術などを実際に把握することができ、認められると継続雇用が可能となる。
また、通勤する上での問題や職場の人との人間関係など、自分に合っているかどうかを確認することもできる。

地域障害者職業センター

専門の障害者カウンセラーを配置し、職業相談・評価、専門的な職業リハビリテーションプログラム、就労準備支援、職業適応支援などを行っている。

行われているサービス

●職業能力の評価
希望する職種などを聞いた上で、職業能力を評価し、就労に必要なサービス内容や助言を行う。また、就労に向けての職業準備支援では、センター内での作業体験、職業準備講習カリキュラム、グループミーティングなどを通して、就労に向けた準備を進める。

●ジョブコーチ(職場適応援助者)
企業へ実習に行くときや、就職したあとに、本人と一緒に企業に入り、本人の仕事をサポートしてくれる。企業に対しても、どのようにサポートすればいいのかなどをアドバイスする。

●リワーク支援
精神疾患によって休職している人が、再び職場に復帰できるよう、医療スタッフや企業と連携しながらサポートを行う。

次回、最終回「前向きで、明るい人生を」へ続く


 

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