「統合失調症」という病気の名前を聞いたことはありますか?
病名は知っていても実際どんな病気なのか?
知らない方も多いのでないでしょうか。
統合失調症は、100人に一人が発症するとも言われている身近な病気です。
しかし、なぜ統合失調症は起こり、どのような経過をたどるのか?
知っているようで、実はあまり知られていないのが統合失調症です。
「統合失調症ってどんな病気?」では、統合失調症の全体図から、症状、治療などについて詳しく解説していきます。
第36回は、「患者さんのための支援制度 ④ 就労のサポート」の続き、「前向きで、明るい人生を」についてみていきます。
前向きで、明るい人生を
毎日を過ごすために
統合失調症。、現在のところ完治が難しく、長い経過を辿る病気です。
しかし、ひと昔前と比べると治療は大きく進歩し、同時に病気に対する考え方も大きく変わりました。
早期に適切な治療を開始すれば、およそ半数の人が発症前の状態まで回復するとされています。
一方、統合失調症の人を受け入れる社会的な受け皿も整いつつあり、粗油上を抱えながらも社会で問題なく生活している人大勢います。
病気になったことを悲観する必要はないということです。
ただ、人生を明るく前向きにするためには、病気になる前の価値観を少し見直す必要があるかもしれません。
- いい大学に入ること
- いい企業に就職すること
- 頑張って性交すること
- 働いてお金をたくさん稼ぐこと
などなど…。
意識せずとも、そんな価値観に縛られて生きている人はたくさんいます。
病気になったことを機に、これまでの価値観やライフスタイルを見直してみましょう。
統合失調症を発症すると、これまではできていたことが難しくなることがありますが、できなくなったことを嘆くのではなく、今できることに注目して、できることに喜びや楽しみを見出しましょう。
仕事をするにしても、お金や地位、名誉のためあくせく働くのではなく、「何かの役に立っている」という実感や生活に張り合いを持つという喜びのために働く。
その結果、その人らしく生きることができれば、それは豊かな人生といえるのです。
急がず、焦らず、ゆっくりと人生を味わい、楽しみましょう。
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