高所恐怖症とは、高いところに対して恐怖を感じ、日常生活でいろいろと問題が出てきてしまう状態のことです。
ただ高いところが「ニガテ」「怖い」なら、そこを避けて生活することもできますが、高所恐怖症だと避けて生活をするのも大変になってしまいます。
目次
高所恐怖症とは…
高所恐怖症とは、本人が高いと感じるところに対して、過剰に恐怖や不安を感じてしまい、この恐怖や不安のために日常生活に支障がでてしまう状態のことを言います。
だけど、それによって普段の生活に問題が出てくる場合は、高所恐怖症と言えるよ。
高所恐怖症の特徴・症状は?
- エレベーター、エスカレーターに乗れない
- 階段、脚立に登れない
- 飛行機に乗れない
- 歩道橋、橋を渡れない
- 窓際に近づけない
など、建物の少し高いところ、例えば2階にいると考えただけでも、恐怖に襲われパニックになってしまうこともあります。
他にも、特定の場所がダメであったり、高さがダメであったりと個人差があります。
具体的には、以下のような症状が見られます。
- 吐き気
- 頭痛
- 動悸
- 胸が苦しくなる
- 大量に汗をかく
- 身体が震える
- 身体が動かなくなる など
なぜ高所恐怖症になってしまうの?原因は?
高所恐怖症になってしまう原因は、主に幼少期の経験がトラウマとなっていると考えられます。
幼少期は感受性が豊かなため、そのときに怖い経験、ショックとなるような出来事があると、同じような状況、場所に対して脳が「怖い」と感じてしまうのです。
例えば、「高いところから落ちた」ことがあれば、その経験から高い場所が怖くなって高所恐怖症になってしまうことがあります。
しかし、特に大きな出来事がなくても発症してしまうことがあります。
そのため、遺伝的要素も関係していると考えられます。
もともと不安を感じやすい人は、小さなことや、それらの積み重ねで発症してしまうこともあります。
また、心配性、完璧主義の人は高所恐怖症をはじめ、恐怖症になりやすい傾向があります。
高所恐怖症の治療法は?
認知行動療法
高所恐怖症の治療には、認知行動療法が効果的です。
まずは偏っている考え方を修正し、その修正した考えをもとに実際に行動に移してみます。
あえて、ニガテとする場面に挑戦することで、不安や恐怖に慣れていき、少しずつできることを増やしていきましょう。
考え方と身体と一緒に慣らせていきましょう。
薬物療法
薬物療法としては、不安や恐怖を和らげる効果のある抗不安薬や、抗うつ剤が使われます。
長期的に不安を抑えたい場合は抗うつ剤が使われますが、抗うつ剤は効果が出てくるのに約2~4週間ほどかかります。
薬物療法はあくまでも、症状を和らげるためのものなので、高所恐怖症自体を治せるわけではありません。
認知行動療法と薬物療法の両方を並行して行なうとより効果的です。
高所恐怖症のまとめ
高所恐怖症とは、高いところに対して過剰な恐怖を感じ、そのために日常生活に支障が出る状態のことを言います。
原因としては、幼少期のトラウマなどが関係していると考えられますが、もともと不安を感じやすい人はちょっと出来事や、それらの積み重ねによって高所恐怖症になってしまうこともあります。
治療としては、認知行動療法と薬物療法の両方を行なっていくとより効果的です。
気になることがあれば、一度、病院やカウンセリングを受けてみるといいかもしれません。