日々の生活の中でこんな気持ちになったことはありませんか?
自分が正しいと思うことは、なんと言われても変えられない…
商品を間違えられても、変えてもらうことができない…
自分の意見を通すために、人の気持ちを配慮できない…
このような状況が続くと、心の中に不満が溜まったり、周囲と関係が悪化してしまうなど、結果的にあなたの生活の質を下げてしまいます。
こうしたトラブルを解決し、より爽やかに生きるための方法が「アサーション」です。
お互いにとって心地いい関係を作るために「アサーション」を学んでみませんか?
第32回は、「コミュニケーションの質をアップ!…しっかり聴き、お互いを理解する」の続き、「コミュニケーションの質をアップ!…相互理解の質を上げるコツと質問の使い分け」を解説していきます。
目次
コミュニケーションの質をアップ!
自己表現やコミュニケーションは、相手があってこそ成り立つものです。
あなたは相手についてどのくらい知っていますか?
心地よい自己表現をするためには、相手を知るための努力と工夫も大切です。
いろいろなヒントをご紹介しますので、ぜひ活用してみてください!
理解のズレはお互いの世界を広げるチャンス
一人ひとりの持つ言葉の意味づけには違いがある以上、同じものについて話していても、それに対する理解や意味づけは、必ずしも同じではありません。
むしろ、誤解やズレがあることが普通なのでピッタリ同じである事の方が珍しいのです。
誤解やズレが生じた時は、その事に対して自分がどう思っているか、どうしたいかなどの気持ちを考えて、できるだけハッキリさせることが大切です。
そのためには、やはり言葉にしてみるのがよいでしょう。
また、紙に書いてみることで初めて自分の気持ちが掴めることもあり、相手への自己表現にも役立ちます。
物事に対して、相手と理解が違ったら、違いを言い張るのではなく、できるだけ客観的な情報を共有しましょう。
その上で自分の意見を冷静に提案します。
こちらの「DESC法」も参考にしてみてください。
また、ズレや誤解をマイナスと考えるのではなく、相手の考え方をすることで「なるほど…!」と思ったり、自分の知らなかったより、良いことが見つかったりすることもあります。
ズレや誤解を忘れずに、自分の世界を広げるチャンスだと考えましょう。
開かれた質問・閉じた質問、それぞれをうまく使い分ける
まず、2種類の質問について例をあげてみます。
一つ目は、
というタイプの質問です。
これに対して、
というような簡単な答えが返ってくることが多いと思いますが、このような質問を「閉じた質問」といい、初対面の人や知り合って間もない人と話す時、物事をはっきりさせたい時などに有効です。
なかなか話が盛り上がらないこともありますが、
「どんな山が好きですか?」
など、その先に繋げていくことも必要になってきます。
逆に、多くの答えが欲しい時には、「開かれた質問」がおススメです。
「休暇はどう過ごす予定ですか?」
という類の質問です。
こうした質問は、答えについては相手に任せているという特徴・自由さがあります。
そのため、
「気分転換に海に行くことにしました」
というような、一言では終わらない多様な答えが返ってくることが多くなるでしょう。
話が弾まないなあ…と感じたら、自分が知りたい気持ちと、相手が話したい気持ちのバランスを考えながら、2種類の質問をうまく活用して、相手への理解を深めましょう。
開かれた質問の一例
- 将来はどんな仕事をしてみたいですか?
- どんな食べ物が好きですか?
- お休みの日はどんなことをしますか?
- ここへはどうやって決ましたか?
- 朝起きたらどんなことをしますか?
…など
閉じた質問の一例
- お腹がすいていますか?
- イチゴは好きですか?
- 映画には興味ありますか?
- 仕事はうまくいっていますか?
- 今日は何時に起きましたか?
…など
次回、「コミュニケーションの質をアップ!…おまけの答えと限界を知る~」へ続く