日々の生活の中でこんな気持ちになったことはありませんか?
自分が正しいと思うことは、なんと言われても変えられない…
商品を間違えられても、変えてもらうことができない…
自分の意見を通すために、人の気持ちを配慮できない…
このような状況が続くと、心の中に不満が溜まったり、周囲と関係が悪化してしまうなど、結果的にあなたの生活の質を下げてしまいます。
こうしたトラブルを解決し、より爽やかに生きるための方法が「アサーション」です。
お互いにとって心地いい関係を作るために「アサーション」を学んでみませんか?
第34回は、「コミュニケーションの質をアップ!…おまけの答えと限界を知る」の続き「聴く=相手を深く理解することの大切さを知ろう」を解説していきます。
目次
聴く=相手を深く理解することの大切さを知ろう
「相手を理解する」ことと、「自分を表現する」ことは、車の両輪のように、どちらが欠けても会話は成り立ちません。
相手を知ってこそ、適切な表現ができて、関わりも続きます。
相手を深く理解するために、まず「聴くこと」に注目してみましょう。
相手の話にしっかり耳を傾けていますか?~傾聴度チェック!~
【傾聴】とは、相手の言いたい事に耳を傾け、それをしっかり受け止めることです。
あなたは傾聴ができてますか?
傾聴チェックシート
次の10項目について、それぞれ「はい」「いいえ」「時には」の3つの中から選んで答えてみてください。
「はい」なら2点、「いいえ」は0点、「時には」は1点とし、合計点を出してください。
【1】自分が話をするよりも、人の話を聴くほうが多いですか?
【2】相手の身になって話を聴くようにしていますか?
【3】別のことをしながら、人の話を聴くことは少ないですか?
【4】相手の話したことは、じっくり聴いてから否定や肯定をするほうですか?
【5】話は相槌をうちながら聴きますか?
【6】相手の話をさえぎって、自分がはなすことは少ないですか?
【7】相手の話に関心をもって聴いていますか?
【8】長い話やツラい話を辛抱強く聴ける方ですか?
【9】分かりにくいことがあったら、それを確認しながら話を聴く方ですか?
【10】相手の話がじっくり聴ける方ですか?
チェック結果
相手はあなたの聴き方に満足していることが多く、お互いが満足できる会話ができることも多いでしょう。
相手は場面によって、しっかり聴けないこともあるようですが、大体は聴くことができています。スキルを上げるために、苦手なことである「0点」の項目を見直していましょう。
あなたは人の話を聴くことが得意ではないかもしれません。
まず、関心がある相手に対して、じっくり話を聴いてみることから始め、それを習慣にしていきましょう。
いかがでしたか?
傾聴チェックが8点以下の場合は努力が必要ですが、このチェックにこだわりすぎないでください。
本当にあなたが聴けているかどうかは、相手に尋ねてみないと分からないですし、「聴けていない」と自己評価している方は、必要以上に厳しく点数をつけていることもあります。
逆に「聴けている」と思っている人でも、自分を甘く見積もっている場合もあるでしょう。
話しを聴いたことで相手に満足そうな印象があったか
会ったばかりの時より話し合えるようになったか
など、様々な視点から考えてみてください。
相手の話を正確に聴くためには、言葉・表情・態度などにも注意を払いましょう。
また、自分の考えや気持ちが明確になっていることも大切で、自己像が歪んでいたり、感情が混乱していると、相手の話も歪んで受け取ってしまいがちです。
さらに、相手にどう思われているかを気にしすぎると、相手の話をしっかり聴くことができません。
そして、相手の関心がない時や、自分の思いを通したい時も、相手の話をきちんと聴くことができません。
自他の評価が低かったり、高すぎたりする時は、このようなことが起こりがちです。
日頃から自分自身を知る努力をすることも大切と言えるでしょう。
次回、「相手を知るには共感的に【聴く】」へ続く