日々のストレス、過去のトラウマ。
辛い状況にいる自分を、自分に合った方法で労ってあげるための心理学講座、第2回目です。
自分との向き合い方、受け止め方、心の負荷の受け流し方を知って、「息苦しい」から「生きやすい」自分を手に入れましょう!
目次
ストレスになったのはどんなこと?
前回の復習!
前回はストレスを2つに分けて考えました。
・ストレス・負荷と感じる物事
・感じた結果の反応
これらが相互に影響しあっている、という話でした。
ストレッサーを分析して傾向を知って、そこから対処方法・受け流し方などを探っていきます。
まずは分析の練習からしていきましょう!
詳しくは前回の記事を参考にしてみてくださいね!
分析その1)ネガティブな体験を書き出してみる!
ではさっそく分析の練習をしていきましょう。
第一歩目は、ストレスを書き出すことです。
わざわざ書き出すのは手間だと思うかもしれませんが、頭で考えているだけの状態よりも、現実に形として出力したほうが客観性を持つことができます。
ぜひトライしてみてください。
ネガティブな感情、思い出せますか?
・自分のことを話したかったのに、相手から一方的に話をされた。こちらの話も否定された。調子のいいヤツで、なんだかモヤモヤする。結局SNSで愚痴を吐いたけど、本当は聞いてほしかった。
・上司に怒られてしまった。こちらの言い分を聞く耳を持ってくれない。相談して解決できればよかったのに。思い出すとイライラするけど、みんな自分のことばかりだから誰にも言えない。
小さなことでも大丈夫。
ネガティブなことを思い出すわけですから嫌な気持ちになりますが、誰だってネガティブになることはあります。
安心して書き出してみてくださいね。
「こんなことでネガティブになってたなんて」と思ったとしても、そのことに気がつけただけでも収穫です。
ネガティブをしっかり受け止めてあげましょう!
「手書きじゃないとダメ?」と思ったら
「紙に書くなんて面倒だ・・・」と感じた方も多いのではないでしょうか?
確かに、パソコンやスマホのメモ帳のほうが手軽で修正もしやすいのですが、打ち込まれた文字は自分の手で形にした手書き文字とは異なります。
パソコンやスマホで打ち込み・変換する作業より、手で文字を書き出すほうが、脳は「処理した!」と捉えやすく整理もしやすいのです。
そもそもネガティブな感情を感じる心理は「不利益が想定されるから、予防するために何かしらの行動しなさい」という脳の司令です。
より脳が行動と認識しやすいのが手書き、と言えるでしょう。
分析その2)客観性と具体性を確認!
前回の記事を思い出しながら、ストレスの根源である「ストレッサー」と「ストレス反応」にわけてみましょう。
先程の例だと、
・「自分のことを話したかったのに、一方的に話をされ、こちらの話も否定された」のがストレッサー、「モヤモヤする」がストレス反応
・「相談もできず上司に怒られた」ことと「誰にも言えない」ことがストレッサー、「イライラする」のがストレス反応
といった形になります。
ただしここで注意が必要です。
ストレッサーの分析にはよく、主観と抽象性がともないます。
これらを削っていきましょう。
・「相手が一方的に」というのは主観で、具体性に書けています。「相手の○○の話ばかり」となれば客観的で具体的に。「調子のいいヤツ」も主観なので今回は扱わない。
・「こちらの言い分を聞く耳を持ってくれない」「みんな自分のことばかり」も主観。「否定ばかりだった」「誰も何も言わなかった」というのは客観的な事実。
どうして主観や抽象表現に注意すべきなのかというと、ネガティブな感情がネガティブな変換をかけているからです。
「みんな自分のことばかり」と思っていても、気づいていないだけかもしれませんし、こちらから話しかけて確認したわけでもないので、主観でしかありません。
こういった要素を排除して、ストレッサーを書き出してみましょう!
ストレッサーを書き出したら、次はいよいよ専門用語も登場して、本格的な分析に入っていきます。
ぜひメモをそのまま残しておいてくださいね。
次回に続きます。