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障害者手帳、取得するか迷っている人へ
障害者手帳、取得している人も多くいるかと思いますが、「実は取得するか迷っている」「取得した際のデメリットが気になる」という人もいるのではないでしょうか。
今回から、そんな障害者手帳について解説していきます。
取得をする・しないという判断をする際のヒントになれば幸いです。
まずは、それぞれの手帳の特徴を見ていきましょう!
障害者手帳ってどんなもの?
手帳は様々な支援を受けるためのもので、下記の3種類があります。
身体障害者手帳
体の機能の障害があると認められた方に対して、都道府県・指定都市・中核都市が発行します。
視覚障害、聴覚または平衡機能障害、音声機能・言語機能またはそしゃく機能の障害、肢体不自由、
心臓・腎臓または呼吸機能の障害、膀胱または直腸の機能障害、小腸の機能障害、肝臓機能障害、ヒト免疫不全ウイルスによる障害、
上記のいずれかの障害が一定以上続いている方が対象になります。
この手帳を持っていることで、各種福祉サービス、事業サービスを受けることができます。
■身体障害者手帳の等級について
・・・7等級に分けられています。
最重度が1級で、視覚障害であれば「視力が良い方で0.01以下」、上肢不自由であれば「両上肢の機能を全廃したもの・両上肢を手関節以上で欠くもの」などが条件です。
各障害ごとに等級の判断基準が異なります。
療育手帳(知的)
市区町村が発行します。
児童相談所、知的障害者更生相談所で知的障害があると判定された方が対象です。
また自治体によって名称が異なることもあります(東京都では「愛の手帳」、さいたま市では「みどりの手帳」など)。
この手帳を持っていることで、各種福祉サービスや、事業のサービスを受けることができます。
■療育手帳の等級について
・・・知能指数が35以下・日常生活の介助が必要・問題行動が認められる場合、知能指数が50以下・身体的障害を伴う場合を重度とし、
重度に当てはまらない場合を「それ以外」と大きく2つにわけていますが、等級をさらに細分化している自治体もあります。
東京都では4等級に分けられており、
最重度の1度は「知能指数が19以下、常時介助が必要、言葉でのやりとり・身近なことの理解が難しい・意思表示はごく簡単なものに限られる」といった基準、
4度(軽度)では「知能指数が50から75程度、簡単なルールに従って行動できるが、新しい状況に応じた対応は不十分、抽象的な思考が苦手」などが基準になります。
精神障害者保健福祉手帳
うつ病・発達障害など、一定の精神障害の状態にあることを認められた方に対して、市区町村を経由して都道府県・指定都市が発行するものです。
こちらも各種福祉サービス、事業者のサービスを受けることができます。
対象となる疾患は、うつ・統合失調症・発達障害・依存症・高次機能障害など。
障害によって生活・社会生活、金銭管理などに問題が起きやすいことなどが条件になりますが、度合いにより等級・条件に変動があります。
■精神障害者手帳の等級について
・・・3等級で、最重度が1級です。
1級では意思表示が難しい程度、入院など常時介助が必要な場合、些細なことで病状が悪化しやすい、など障害が日常生活に大きな影響をきたしている状態とされています。
最軽度の3級では、日常的に大きな影響はありませんが、新しい状況への臨機応変な対応が不得手、自主的な言動が制限されるなどが当てはまります。
次回から、取得を迷われている方が多いこの精神手帳について詳しく解説していきます。
どんなサービスが受けられるの?
障害者手帳を持っていることで様々なサービスを受けることが出来るようになります。
手帳の種類・等級、自治体によって受けられるサービスは変わってきますが、幅広く生活・経済の支援を受けることが出来ます。
・NHK受信料の割引、減免
・水道・電気・ガスなどの公共料金の割引、減免
・税金の減免・割引
・携帯電話料金の割引
・バス・電車の料金割引・減免
・・・東京都では都営の交通機関が割引になります。
・遊園地・プール・映画館など、娯楽施設の利用料の割引
・障害者雇用枠での就労
この他にも、割引や減免などのサービスを受けられるサービスが多数あります。
※次回は、取得を迷っている方が多い「精神障害者保健福祉手帳」をメインに解説していきます!