
皆さんは何かに「ハマった」経験はありますか?
スマホのゲームやSNSに熱中してつい夜更かしをしてしまった。
スイーツが大好きでアチコチのスイーツ店をハシゴしてしまった。
パチンコで今月の小遣い全部使ってしまった、などなど…。
人は何かしらの「モノ」や「コト」など、「ハマった」経験があると思います。
ただ、中にはその「ハマる」が度を超してしまう場合があります。
それが、いわゆる「依存」です。
「熱中」と「依存」の線引きは、実は明確ではありません。
多くの場合、その人の社会生活にどれだけ支障が出ているかを基に、「依存症」かどうかが判断されます。
それだけ、「依存症」は、私たちにとって身近な病気なのです。
【チェックしてみよう】依存症についてのよくある思い込み
ドラッグ(薬物)、アルコール、ギャンブルなど、対象はさまざまですが、依存症に対して実像と少し違った見方が刷り込まれていることが多いです。
下記の項目について、あなたが「その通りだ」と思うものはいくつありますか?
チェックしてみましょう。
- 依存症は治らない。再起は不可能
- 依存症者かどうかは見た目で判断できるものだ
- 違法薬物は一度使ったらやめられなくなり、依存症になる
- やめられない、再発を繰り返すのは本人の意思が弱いからだ
- 依存症者、特に薬物依存症者は暴力的で危険な振る舞いをしやすい
- 突き放すのが本人のため。家族でも恋人でも早く関係を断つべき
- 違法薬物を使っているとわかったら、家族は警察に通報しなければならない
- 違法薬物を使って逮捕された人へのバッシングは、社会的な依存症予防に繋がる
- 依存性の強い薬物は、法律で所持・使用を禁じられている
- 市販薬には依存症を引き起こすような成分は含まれていない
【解説】
依存症は対応が難しい病気ですが、実態以上に怖れ、排除すべきものととらえることの弊害にも目を向ける必要があります。
- 依存症は「治る」とはいえませんが、依存症によって失った心身の健康や信頼の回復は可能です。
- 怪物であるかのようなイメージは刷り込みの最たるものです。その人が依存症かどうか見た目では判断できません。
- 犯罪としての薬物乱用と、薬物乱用の結果生じる依存症には、ズレがあります。一度の使用で犯罪となる場合もありますが、一度使えば依存症になるわけではありません。
- 依存症になると、脳の働き方に変化が生じます。自分の意思だけでコントロールするのが難しいのが依存症です。
- 暴力事件の多くにアルコールの関与が認められることは分かっていますが、薬物の使用と暴力の関連性は明確に証明されているわけではありません。
- 世話の焼きすぎはいい対応とはいえませんが、ただ突き放して孤立させるのも悪化のもとです。依存症に詳しい支援者のサポートを受け、戦略的な対応をしていきましょう。
- 警察へぼ通用は義務ではありません。状況によっては通報も選択肢の一つですが、まずは精神保健福祉センターに相談すると良いでしょう。
- 過剰な非難に溢れ、「自己責任」を強調する社会では、困っている人が助けを求めにくくなります。回復を妨げるばかりか、依存症になる人を減らすこともできません。
- 何を規制するかは、依存性の強さだけで決められたわけではありません。アルコールやタバコは法規制の対象外ですが、規制薬物波の依存性があります。
- 風邪薬や咳止め、カフェインの錠剤など、市販薬の乱用で依存症になる人もいます。
依存症は心の病気の一つです。
病気になりたくてなるものではありませんが、こと依存症に関しては「この原則が当はまらない」と感じている人も多いのではないでしょうか。
しかし「自己責任」と一言で片づけられない側面もあります。
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次回、「『依存』とはなにか」へ続く。
