
皆さんは何かに「ハマった」経験はありますか?
スマホのゲームやSNSに熱中してつい夜更かしをしてしまった。
パチンコで今月の小遣い全部使ってしまった、などなど…。
人は何かしらの「モノ」や「コト」など、「ハマった」経験があると思います。
ただ、中にはその「ハマる」が度を超してしまう場合があります。
それが、いわゆる「依存」。
「依存」により社会生活に支障が出ている状態を「依存症」といいます。
「依存症ってどんな病気?」では、依存症とはなにか、回復するためにできることなどについて、詳しく解説していきます。
第17回は、「治療と回復」の続き、「回復を支える機関」についてみていきます。
目次
回復を支える機関
アディクション(依存)からコネクション(つながり)へ。
「孤立の病」ともいわれる依存症だからこそ、、孤立を防ぎ、新たなつながりをつくることが回復の支えになります。
つながりを広げれば身近な人との関係も変わる
依存症の程度が進むにつれ、家族をはじめ、周囲の身近な人との関係は悪化しやすくなります。
孤立した本人は、ますます「それ」だけを頼りにするようになるという悪循環に陥りがちです。
身近な人、家族の支えは重要ですが、悪化した関係を、そのなかだけで改善させようとしてもなかなかうまくいきません。
だからこそ必要なのは、新たなつながりをつくることです。
専門機関を利用し、つながりを広げるなかで、身近な人との関係も変わっていきます。
回復への道の入り口はいろいろ
「それ」が最優先だからこそ病的な状態なのであり、本人が自ら進んで支援を求めることは期待できません。
それでも「このままではまずい」という思いが強まれば、回復に向けたスタートを切りやすくなります。
家族など、身近な人の働きかけで…
なんらかのトラブルが生じ、本人が公開しているときこそ働きかけのチャンスです。
ただし、叱責や懇願ではうまくいきません。
コツを学びましょう。
身体的な問題で…
薬物の大量使用により意識障害を起こした、うつ病などの精神障害がある、飲酒や喫煙の影響で健康状態が悪化しているなど、依存症と関連する身体的な問題から医療機関との関わりが生じることもあります。
司法的な問題で…
違法薬物の所持・使用で逮捕された、暴力事件や飲酒運転による事故を起こしたなど、司法的な対応が必要になり、そこから依存症治療へとつながることもあります。
連携しながら支えていく
依存症は、医療機関にかかれば治るというものではありません。
状況に応じて、多職種・多機関の支えが必要になります。
医療機関
依存症を専門とする医療機関では、入院または通院による治療プログラムを実施。
一般内科などとの連携が必要になることもある。
司法関連機関
場合によっては警察、刑務所などの刑事施設、保護観察所など関係機関の協力も。
精神保健福祉センター
依存症の相談拠点となるところ。
家族支援や、治療・回復プログラムの実施など。
地域の自助グループ
当時者やその家族がそれぞれの体験を話したり聞いたりして支えあう。
民間の回復支援施設
基本的には共同生活を送りながら、依存症からの回復を目指す施設。
その他
暴力、借金、経済的な問題などは、それぞれ専門家や専門機関との連携が必要。
※相談機関や医療機関から警察への通報を義務づける法令はない。違法な薬物を使っている場合でも、相談が逮捕につながるおそれはない。
----------
次回、「回復の過程」へ続く。
