学生時代は、実家暮らしだったので起こしてくれる人がいたけれど、就職を機に一人暮らしを始めたら、当然誰も起こしてくれず、連日遅刻続き…。
上司から何度も注意されているのに、どうしても起きられない…。
このままでは、仕事をクビになってしまうかも…。
こんな「朝起きられない」ことに、危機感を持っている人もいるのではないでしょうか。
実は、発達障害を持つ人の中には、「睡眠障害」を持っている人が少なくありません。
目次
発達障害の人は睡眠障害を併発していることが多い
ADHDや自閉症スペクトラムを持つ人には、睡眠障害を持っている人が多くいます。
大人のADHDの人で、睡眠障害を発症している率は、約5割とも言われています。
また、睡眠障害がADHDの人の特性の一つでもあります。
残念ながら、なぜ発達障害の人が睡眠障害を伴うのか、原因はまだはっきり分かっていません。
「夜、寝ようとしてもなかなか眠れない…」
という人の場合、就寝が遅くなり、朝は起きれず、寝不足で怠さや頭痛を伴うこともあります。
「日中、眠くて仕方がない…」
という人の場合は、仕事や勉強に支障が出てしまいます。
発達障害の人は、集中しやすいため夜更かしが続いてしまい、生活リズムが崩れて、なかなか寝付けなかったり、起きれないという睡眠障害になりやすいと言われています。
ADHDや自閉症スペクトラムの人は、「行動を転換(変えること)が苦手」という特性があります。
そのため、無理に早寝早起きをして治そうとしても、逆に体調を崩してしまうこともあります。
自分で判断するのではなく、まずは医師に相談してみましょう。
明日からできる!朝寝坊しないための4つの対策
目覚ましをかけても、いつの間にか止めてまた寝てしまう人。
目は覚めているのに寒くて布団から出られない人。
そんな人たちは、これらの誘惑に負けないように対策を打っていきましょう。
1.朝やることはなるべく少なくする
- 次の日に必要な持ち物は全部バッグの中に入れていく。
- 着ていくものを準備しておく・決めておく。
- 朝食はすぐに食べられるものを準備しておく…など
当日の朝になってからバタバタしないように。
また布団から起き上がるのに時間がかかっても大丈夫なように。
前日のうちに準備できることは、なるべく前日に済ませてしまいましょう。
2.カーテンは開けて寝る
人の体は、光を感じると目が覚める準備を始めます。
そのため、カーテンを開けて眠りにつけば、朝の光によって目覚めやすくなります。
3.朝方に暖房がつくようにタイマーを設定する
寒い冬場の朝は、なかなか布団から出られない人も多いと思います。
暖かい布団の誘惑に負けないように、起きる時間に合わせて暖房のタイマーを設定しておきましょう。
部屋の中が暖かければ朝でも活動しやすくなるはずです。
4.朝見るテレビ番組を決めておく
自閉症スペクトラムの人には、習慣づけが特に有効です。
毎朝、起きたら見るテレビ番組を決めておけば、テレビをつけるという習慣がついて、そのまま活動に入りやすくなります。
発達障害の人の睡眠障害まとめ
朝なかなか起きられないという人は多いと思いますが、発達障害を持つ人は特に睡眠障害も併発していることが多くあります。
朝やることはなるべく少なくして、できることは前日に準備しておきましょう。
カーテンを開けて就寝し、朝の光を浴びる、といった方法も効果的です。
しかし、生活リズムが崩れてしまっていては、効き目も薄くなってしまいます。
まずは、同じ時間に布団に入るようにしてリズムを整えましょう。
また、夜間の睡眠の質を向上させることも大切です。
日中に適度な運動をする、寝る1~2時間前に入浴をするなど、総合的に睡眠への対策を行っていきましょう。