あなたは「ほめ日記」を知っていますか?
「ほめ日記」は、自分で自分をほめる日記のことで、自分の個性やクセを知り、良いものは伸ばし、マイナスなクセを修正して、自分の中に隠れている能力や感情・感性などを表面化させることができます。
あなたも「ほめ日記」で、自分の可能性を発見して、最高の人生を創造する力に繋げてみませんか?
第7回は、「過食症からの脱却!マイナス感情が出たら『客観視』」の続き、「ダイエットとリバウンドの繰り返しに終止符!『ほめ日記』式食事改善法①」を解説していきます。
ダイエットとリバウンドの繰り返しに終止符!
というセリフ、普段からよく耳にするかと思います。
ひと口にダイエットと言っても、太っていないのに更にやせたいというダイエットもあれば、健康上必要なダイエットもあります。
今回、紹介する30代・女性Tさんは、長年ダイエットとリバウンドを繰り返してきた方です。
両親から「なぜ学校に行けないのか?」と聞かれても、Tさん自身も「行きたいのにいけない、どうしたらいいのか分からない」と苦しんでいました。
自室神経のバランスを崩して、甘いのものばかり食べるようになったTさんはこの頃から太り始めます。
両親はTさんを祈祷師や児童センター、精神病院などに連れていき、そのたびに「この子、なんとかならないでしょうか…」と、自分を“困った子”として話しているのを脇で聞いていました。
「私が生きているからいけないんだ…。私はなんで生まれたの?命ってなに?生きるって何?」
帰宅して泣きながら甘いお菓子を食べると気持ちが落ち着く…、それがTさんにできる唯一の自分を救う手段でした。
中学、高校と大きな心の傷を抱えたまま、普通の女の子を演じ、そこそこに楽しい学校生活を送っていたTさん。
高校2年生の時に、あこがれの彼ができてから、嫌われないようにと必死のダイエットを始めました。
その頃からダイエットとリバウンドを繰り返し、とうとう90キロ台にまで増えてしまい、またダイエット…。
高校卒業後は、地元の小さな会社に勤務しながら、やりたいことができるようになり充実感を味わえる毎日。
しかし、再び彼氏ができると、給料をダイエット関連につぎ込むことになります。
間違ったダイエット方法で、20代は70キロを行ったり来たり…。
そして、全ての悪いこと…上司に注意されたり、コンビニ店員の態度が悪かったり…の原因は「私が太っているからだ」と思い込み、そのたびに自分の体を憎み、責めていました。
20代最後の年、三度目の失恋を機に、
「自分を愛する」というキーワードで「ほめ日記」にたどり着いたTさん。
初めの頃は、次のような思いが心の中を占めていました。
- 私が太っているから何もかもうまくいかないんだ
- 人がどう思っているか常に気になって、ビクビクし不安定な気持ち
- 私ってなんでこんなにバカなんだろう…
- この先、生きていけるのかしら…
- どうせ私を好きになってくれる人なんかいない…
- 変わりたい、痩せたい、自分が嫌い
- もうこんな毎日に疲れた…もう限界
長年、自分の命を疎んじて、存在自体を否定的に捉えている人の中には、“いいものだ”と聞かされても、すぐに“自分ほめ”ができない人もいて、Tさんもその一人でした。
書き始め2週間くらいは、ほめる内容の説明だけで、ほとんどほめ言葉が出てきませんでした。
ただし、「希望やなぐさめ、勇気づけの言葉」だけは書き続けていたので、語彙は少なくいのですが、自然にほめられるようになったそうです。
Tさんの2週間後の「ほめ日記」
- 朝、余裕をもって出られるようになったので遅刻しなくなった。すごいね。
- 会社の人に自分から挨拶できたね。えらいね。
- 人の噂やネガディブな話に引き込まれなくなってきたね。すごいね。
- 他人を羨ましいと思わなくなった。これってすごいよね。
- ほめ日記にほめることを書くと気持ちがどんどん楽になってくる。これを続けて私は絶対に変わると心に決めたんだ。素晴らしいね。
- 気持ちが安定してきたね。こんなに早く安定してくるなんてスゴいことだ。
Tさんは20年近く、自分を否定し続けてきた人ですから、すんなりと「ほめ日記」が欠けるとは思っていなかったそうですが、不思議なことにあっという間に素晴らしい効果が表れました。
「ほめ日記」を書き始めて3日目で、「自分の内側から不思議なほどワクワクしたものがわき上がってきて、不安や目に見えないものへの恐怖から解放された」そうです。
そして、その時から数十年間一日も欠かさず食べずにいられなかったチョコレートを、気づいたら食べない日が増えてきました。
「ほめ日記」式食事改善法
1か月の「ほめ日記」の成果が想像以上に上がっていたので、2か月目からTさんは食事内容も改善するようになりました。
これまでのTさんの食事は、一人暮らしのせいもあり、ほとんど外食で野菜不足。
その上、甘いものを摂りすぎていました。
朝は菓子パンなどの甘いとジュース。
昼はコンビニ弁当やジャンクフード。
夜は、パスタやラーメンなどの麺類か、スーパーのお惣菜売り場で揚げ物やできあいのもの。
夜食にケーキや甘いヨーグルト。
明らかにビタミンやミネラル、タンパク質などの栄養素が不足していたので、ますます心身が不安定になってしまいます。
そこで、Tさんは無理のないところからの食事改善を始めました。
- 野菜中心の手作りごはんを心がける
- ごはんは多めに炊いておにぎりにして冷凍。野菜の煮物も休日に多めに作って冷凍。
- 魚の煮つけなどは、お惣菜屋で買ってきて時間をかけない。
- お豆腐や海藻などの味噌汁は一日一回を心がける。
- 昼はおにぎりや生野菜(トマトやキュウリを丸かじり)、ちょっとしたおかず。野菜ジュース。
これらを心がけるだけで、心身の怠さやうっとおしさは改善するものです。
ひとつできたこと、やろうとしたことをほめながら行うので、実行するのも楽しくなります。
また、完璧を目指すと続かないので、
- たまにはパスタやラーメンもOK
- ケーキなどの甘いものを食べても自分を責めない
- 夜寝る直前には食べない
これらを基本に、いつも優しく自分をリードする眼差しで自分と向き合うと、食事への意識が変わり、自然と体にいいものを撮りたくなってきたそうです。
次回、ダイエットとリバウンドの繰り返しに終止符!「ほめ日記」式食事改善法②、へ続く