お役立ち記事 社交不安症

社交不安症ってどんな病気?【10】~医療機関でおこなう治療法…① 治療の進め方~

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「人前に出るのが苦手…」

「人がいるところで何かをするのが苦手…」

そんな風に感じている人は意外と多いものです。

なぜ「人が怖い」と感じてしまうのでしょうか?

社交不安症は、子どもや若者だけでなく、大人でもつらい思いをしている人が大勢いる病気です。

「社交不安症ってどんな病気?」では、社交不安症の全体像から、症状、不安の軽減法などについて、詳しく解説していきます。

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第10回は、「社交不安症の基礎知識…⑥ 合併」の続き、「医療機関でおこなう治療法…① 治療の進め方」についてみていきます。

目次

医療機関でおこなう治療法…① 治療の進め方

認知行動療法を中心に薬物療法を併用

社交不安症の治療は、以前は薬で不安を抑えるのが主流でした。

しかし、薬は不安を抑えるだけなので、飲むのをやめてしまうと不安が元に戻りやすく、再発を招く危険がありました。

しかし、最近になって、認知行動療法を受けると、薬物療法だけの場合に比べて再発率が低いことがわかってきました。

認知行動療法は薬物療法に比べて手間はかかりますが、その分大きな効果が得られるのです。

薬物療法を先に行うことも多い

社交不安症の程度が重い場合は、先に薬物療法を開始した方がよい場合もあります。

認知行動療法は、その名の通り

「患者さんが自ら行動し、治す」

療法です。

そのため、薬である程度不安をやわらげてからの方が、スムーズに認知行動療法に入ることができ、効果も高まります。

薬物療法は「不安」を小さくする

薬物療法では、薬の働きで一時的に「不安」をやわらげることができます。

社交不安症は「不安」が大きすぎる

社交不安症は、心の中の「安心感」に比べて「不安」が大きすぎる状態です。

薬を使うと「不安」が小さくなる

社交不安症で使う薬は、脳の働きを抑えて、「不安」をやわらげる働きがあります。

すると、不安が小さくなった分、心の中で「安心感」が占める割合が相対的に大きくなっていきます。

「できた!」を感じるチャンスが増え、安心感が育つ

今まで不安に邪魔されてできなかったことにチャレンジできるようになります。

すると「成功した」「大丈夫じゃないか!」と感じる機会が増えて、自分を認められるようになり、「安心感」が大きくなります。

【問題】
「安心感」の育ち方に個人歳が大きい

「安心感」がどのくらい育つかは本人の行動しだいのため、効果にはばらつきが出ます。

その分、再発のリスクが高まります。

薬をやめると「不安」がぶり返すことがある

もともと「不安」が強い場合、自分だけでは「安心感」を育てきれず、薬をやめると再び「不安」が膨らんで、再発する場合があります。

認知行動療法は「安心感」を育てる

認知行動療法は「安心感」を育てるためのプログラムです。

何が不安か、その強さはどのくらいかなど、本人の症状に合わせて進められるのが大きなメリットです。

プログラムを通じて「自分は大丈夫」という手応えをつかむ

日常生活だけでは経験できない気づきや成功を体験することで、より強く、効率的に自分を信頼できるようになり、安心感が育っていきます。

また、社交不安症についてしっかり学べるのも認知行動療法のメリットです。

「安心感」が「不安」を小さくする

「できる」を積み重ねると、その分「できないかも」という不安が小さくなります。

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次回、「医療機関でおこなう治療法…② 認知行動療法とは」へ続く。


 

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