
皆さんは何かに「ハマった」経験はありますか?
スマホのゲームやSNSに熱中してつい夜更かしをしてしまった。
パチンコで今月の小遣い全部使ってしまった、などなど…。
人は何かしらの「モノ」や「コト」など、「ハマった」経験があると思います。
ただ、中にはその「ハマる」が度を超してしまう場合があります。
それが、いわゆる「依存」。
「依存」により社会生活に支障が出ている状態を「依存症」といいます。
「依存症ってどんな病気?」では、依存症とはなにか、回復するためにできることなどについて、詳しく解説していきます。
第22回は、「自助グループ・回復支援施設」の続き、「生きづらさへの対応」についてみていきます。
目次
生きづらさへの対応
依存的な行動には、自分がかかえる苦痛に対する自分なりの対処法という一面もあります。
依存症の背景にある生きづらさを、より適切な方法で軽くしていくことが必要です。
依存症への対応からメンタルヘルスケアへ
カンツィアンらが提唱した自己治療仮説の通り、苦痛を軽くし、気持ちを楽にするための手段として薬物やアルコールが使用され、依存症に至る例もあります。
その場合、「やめる」という選択には、自分をコントロールする手段を失うような怖さが伴います。
だからこそ、より適切な方法を一緒に探して、必要なときにはすぐにケアを提供できるような支援体制が必要とされます。
依存症への対応は、メンタルヘルスのケアに繋げるための入場券のようなものです。
依存症の背後にある心の状態に目を向けてこそ、回復がはかられるのです。
「やめる」ことで起こるかもしれないこと
薬物やアルコールを自己治療的に用いてきた場合、それを急にやめることで、精神所帯の悪化を招き、ときに自殺リスクを高めるおそれがある点に留意する必要があります。
- 意欲減退
- 不眠
- 不安
- 疲労感
- 集中できない
- 怒り
- 悲しみ
- イライラする
- 過去の傷つき体験のよみがえり
薬やアルコール、依存的な行動によって「ない」「見ない」ようにしてきたものに直面せざるを得なくなる
より専門的な対応が必要になることも
依存症への対応は、「それを使うことで、なにを得られていたのか」を考える必要があります。
本人が得ようとしているものより安全な方法で提供できれば、乱用を避けやすくなるでしょう。
依存症と合併する精神疾患をきちんと治療する
依存症だけでなく、診断名がつくような他の精神疾患もあるなら、その治療をしっかり受けましょう。
生活面での困りごとは、公的な機関と相談しながら解決していく必要があります。
統合失調症や気分障害(うつ病・双極性障害)など
それぞれ有効な治療薬がある。
症状の悪化を自分で解決しようとせず、自分で解決しようとせず、医療スタッフに相談し、処方通りの服薬は続ける。
摂食障害
まず依存症の克服を優先しましょう。
体重が増えると薬物を使いたくなる場合もあるが、三食しっかり食べて間食をしない生活を続けていると、絶食の合間にたまに過食するより太りにくい。
PTSD
トラウマの治療を目的とした心理療法などもある。
依存症の治療とバランスよく進める。
特性への配慮
ニコチンや大麻、覚せい剤の乱用者の中には、発達障害のひとつであるADHD(注意欠陥・多動症)の傾向がある人がすくなからずみられます。
中枢神経系を興奮させる作用による多動性の緩和に、メリットを感じやすいのでしょう。
発達の特性ゆえに生じやすい問題に対しては、より適切な形での支援が必要です。
特性への配慮
生きづらさのもとに、身近な人との間に存在する「自分を傷つける関係性」が隠れていることも多くあります。
そこから離れられないか考えてみるとよいでしょう。
とはいえ、簡単には関係を断てないこともあります。
その場合は、その関係性の中にとどまらず、さまざまな人との繫がりを広げ、相対化をはかることが大切です。
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次回、「ハームリダクション」へ続く。
