前回は、さまざまなDVの種類をまとめてみましたが、今回はDVをする人の特徴を男女別にまとめてみました。
その原因には、幼いころの環境も影響しているようです。
前回の記事↓
DVとは?① ~これもDVになるの?DVの定義とは~
目次
DVする人の特徴【男性編】
優しそう
一見、優しい印象の良い人が、実はDV加害者だったりします。
というのも、実は気が弱く、自己主張できないためです。
そのため、周囲の人の声や意見に敏感で、外面が良くなります。
その反動から、自分が抱えているストレスを奥さんや彼女に暴力という形でぶつけてきます。
このタイプの人は、表向きの評判は決して悪くありません。
弁護士や医者、大学教授などエリートにも多く、人当たりがよく穏やかで家族思いのいい人という印象を持たれています。
周囲の人からも「まさか、あんないい人が…!?」と信じてもらえないこともあります。
感情の起伏が激しい
DVをする人は、すぐにカッとなって、手を出しやすい傾向があります。
しかし、暴力を振るったあとはすぐに反省をして、急に優しくなったりします。
実際は気が弱く、会社では大人しくしていますが、気を許せる人の前だと感情の全てをぶつけてしまいます。
ちょっとしたことで腹を立て、ストレスを溜めこむことで攻撃的になってしまうなど、自分の感情をうまくコントロールできないため、情緒不安定ともいえます。
束縛が激しい
彼女や奥さんに対する束縛が激しく、すぐにメールの返事がないと怒ったり、相手の携帯をチェックすることもよくある行動です。
異性の連絡先を消去させたり、同性の友人と遊ぶのも嫌な顔をする場合があります。
彼女、奥さんを常に自分の支配下においておきたいという考えからこういった行動に出ます。
また、最初はあまり気にならない束縛が、だんだんエスカレートする、ということもあります。
男尊女卑(男性のほうが女性より優位)の考えを持っている人もよくいます。
すぐ物にあたる
ほんのささいな言い合いやケンカになった時、周囲の物にあたる人も典型的なDV男性の特徴と言えます。
人はイライラしても、それを表に出さずに自分なりのストレス発散法で解消するのが普通ですが、このタイプの人は、イライラしたら目の前にあるもので発散し、「自分は怒っているのだ」ということをアピールし始めます。
そして、いつしか物にだけでなく人にもあたるようになります。
物を壊す、大きな音を鳴らすなどの行動で相手を委縮させ、自分が力を持っていることを示し、恐怖心を与えることで相手の心を折ろうとします。
プライドが高い
DVに走る人は、自尊心が高く、自分は特別、自分は正しいと思っているところがあります。
人から馬鹿にされたりイジられることも極端に嫌うため、ちょっとした冗談などは通じません。
自分より立場が弱い年下や部下には高圧的な態度で接する姿が多くみられます。
DVをする人の特徴【女性】
精神的な暴力が多い
男性は身体的な暴力が多いのに対し、女性のDVは精神的な暴力が多くみられます。
いわゆる、モラハラ(モラルハラスメント)です。
モラルハラスメントとは、人間の人格や尊厳を傷つけたり、肉体的・精神的に傷を負わせること。
言葉による暴力や無視をするなど、態度によるものが多くあります。
また、相手を見下すような言葉を繰り返すのも特徴です。
このタイプは、相手の仕事の地位や給料を馬鹿にして、男性のプライドを傷つける言動をします。
男性の気持ちを汲み取らず、相手の尊厳を傷つけることに快感を覚えているのです。
自分の非を認めない
とにかく、自己愛が非常に強いため、自分が悪いことをしても、それを認めることはありません。
何かあれば、他人に責任を押し付け、自分が被害者のように振る舞います。
友人が少ない
友人がいれば、旦那さんや彼氏に不満があっても、愚痴として友人に話を聞いてもらえます。
しかし、不満のはけ口となる友人がいないため、旦那さんや彼氏へ直接不満をぶつけることになります。
女性が加害者の場合、本人がDVを行っているという自覚がないことが多く、相手が自分を理解してくれないという被害者意識を持っていることも少なくありません、
加害者は、暴力をふるったあとで、被害者の許しを求め、暴力をやめることがありますが、大抵は続いていくのが典型的で、しばしばエスカレートしていきます。
また、加害者の暴力は突発的なため、予測がつきません。
そのため、被害者は次いつ暴力をふるわれるのか、常に相手を恐れながら生活していることになります。
DVの原因は?
DVの原因として考えられるのは、主に3つあります。
- 物質依存
- ストレス発散
- 精神疾患
薬物依存
薬物やアルコールに依存することで、攻撃的になりやすく、暴力を振るってしまうということがあります。
ストレス発散
職場や人間関係などのストレスを発散するために、暴力と言う形をとってしまうことがあります。
精神疾患
精神疾患によって、暴力があらわれてしまうこともあります。
例えば、躁状態で興奮し、暴力に走ることもあります。
その他にも、
「幼い時に父親、または母親がDVを受けているのを見てきた」
「虐待を受けてきた」
上記のような子どもは、DV被害者または加害者になりやすいとも言われています。
また、アダルトチルドレンなど、親から十分な愛情を受けられなかった人は、感情をうまく表現できず、暴力的になってしまうことがあります。
DVの特徴と原因まとめ
男性のDVの場合は、身体的暴力が多く、女性からのDVは、精神的なものが多くあります。
加害者が暴力をふるう原因は、物質依存やストレス発散、幼いころの環境から影響が出るなどさまざまです。
また、加害者については一定のタイプがなく、年齢、学歴、職種、年収などには関係がないと言われています。
家庭という密室の中で暴力をふるう人もいれば、普段から誰に対しても暴力的な人もいます。
その背景には、日本社会における男尊女卑の考え方の残存があると考えられていますが、最近は女性からの暴力も増えてきているのが現状です。