
皆さんは何かに「ハマった」経験はありますか?
スマホのゲームやSNSに熱中してつい夜更かしをしてしまった。
パチンコで今月の小遣い全部使ってしまった、などなど…。
人は何かしらの「モノ」や「コト」など、「ハマった」経験があると思います。
ただ、中にはその「ハマる」が度を超してしまう場合があります。
それが、いわゆる「依存」。
「依存」により社会生活に支障が出ている状態を「依存症」といいます。
「依存症ってどんな病気?」では、依存症とはなにか、回復するためにできることなどについて、詳しく解説していきます。
第16回は、「行為への依存…ギャンブルとネット・ゲーム」の続き、「治療と回復」についてみていきます。
目次
治療と回復
自分一人ではコントロールできず、困った事態が生じている場合には、依存症として対応していく必要があります。
長い取り組みになりますが回復は可能です。
取り組み続ければよい変化が生じる
依存症は治らない…そんなふうに言われることがあります。
確かに、薬物やアルコールなど、依存対象となるものによって報酬系の回路が活性化するしくみ、そのときの記憶は完全には消えません。
治療を続け、「もう大丈夫。今度こそうまく使えるだろう」などと思っても、再開すればまたコントロールがきかなくなります。
これが「依存症は治らない」といわれる理由です。
治らないこそ、それに依存せずにすむ取り組み続け、行動が変わるうちに渇望は薄らいでいくでしょう。
依存症がもとで生じた問題が解決していけば、周囲の信頼の回復も可能です。
回復の向けた取り組みの基本
依存症の治療は、特定のもの、特定の行為だけに依存しなくてもすむようにするためのもの。
それにとらわれることで失ったもの…心身の健康や回復を目指します。
- 「依存症の脳」ができあがる
脳の神経経路に生じた変化は元に戻せない。
ちょっとしたことでスイッチが入り、依存的な行動が始まり、止められなくなる。 - 悪い依存が続く
- 二次的な問題の発生
生活面、身体面で問題が生じたり、違法薬物の場合は刑事事件として取り扱われたりする。
入院・入所は必要な場合のみ
離脱症状が激しい、身体症状や精神症状が強いなどといった場合には入院がすすめられますが、依存症に対する治療プログラム自体は、通院でも受けられます。
また、刑務所など矯正施設への入がきまることでもあります。
治療のための入所ではありませんが、依存対象から強制的に離されるため、その間は確実にやめられます。
対応開始
病気としての治療・対応をはじめ、それを継続する。
- 専門機関での相談
- 各種治療プログラムへ参加
- 必要に応じて薬物療法
- 自助グループへの参加
- 民間リハビリ施設の利用
体の回復
薬物やアルコールの離脱症状は、一定期間やめていれば治まる。
長期使用による身体的なダメージも徐々に回復する。
こころの回復
それがなくても、やっていけるようなる。
信頼の回復
依存的な行動によって失われていた周囲の信頼が戻ってくる
通院・通所しながら取り組み続けられる
認知行動療法をベースにした各種治療プログラムへの参加や、自助グループでの支え合いを中心に取り組みを続けます。
併存する精神障害や二次的に生じている精神症状に対して薬物療法を行うこともありますが、依存症で生じた脳の変化そのものを治す薬はありませんでした。
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次回、「回復を支える機関」へ続く。
