
皆さんは何かに「ハマった」経験はありますか?
スマホのゲームやSNSに熱中してつい夜更かしをしてしまった。
パチンコで今月の小遣い全部使ってしまった、などなど…。
人は何かしらの「モノ」や「コト」など、「ハマった」経験があると思います。
ただ、中にはその「ハマる」が度を超してしまう場合があります。
それが、いわゆる「依存」。
「依存」により社会生活に支障が出ている状態を「依存症」といいます。
「依存症ってどんな病気?」では、依存症とはなにか、回復するためにできることなどについて、詳しく解説していきます。
第18回は、「回復を支える機関」の続き、「回復の過程」についてみていきます。
目次
回復の過程
またやってしまった…依存対象はなんであれ、やめるための取り組みを始めても、再発はしばしば起こるものです。
そこであきらめず、取り組み続けることが大切です。
再発と完解を繰り返す慢性疾患
長年、続いてきた依存的な行動は、治療を始めればピタッと止まるというものではありません。
例えば、薬物依存症は、「再発と完解(乱用が止まり落ち着いた状態)を繰り返す慢性疾患」と捉えるのが、国際的な胸中見解です。
依存症に再発はつきものです。
アルコール関連の問題で入院していた人では、退院後の一年間、断酒し続けられる人は3割程度、薬物依存の場合、治療プログラム終了から1年間の断薬率は、4割程度とも言われます。
それでも「再発=失敗」と捉えてあきらめず、取り組み続ければ、行きつ戻りつしながらも回復へと向かっていくでしょう。
回復のしかたには波がある
「やめよう」と決意して治療に取り組み始めた人でも、依存症からの回復は一直線には進まないのが普通です。
取り組み始めてから1年ほどの間に起こりやすい本人の変化は、以下のようにまとめらます。
入院・入所していた場合には、退院・退所後の変化と捉えてください。
しんどさが募る
薬物やアルコールをやめたあとは、知らず知らずのうちにたまっていた心身のダメージが現れやすくなります。
その時期を入院・入所で過ごしていた場合も、退院・退所後の生活の中で、新たな不安に襲われたりします。
2週間もすれば慣れてきます。
無理はせず十分に休養をとりながら、生活リズムを整えていきましょう。
不眠・不安が強ければ医師に相談しましょう。
ハネムーン気分で絶好調
体の調子がよくなってくると、気分も上向きになります。
「もう大丈夫!」という自信が生まれたりもしてきます。
2~3か月ほどはその状態が続きます。
行きすぎると「たまにはいいか」と、再使用に結びつくこともあるので注意が必要です。
つながりを増やしておこう
活動に前向きな時期だからこそ、自助グループに参加してみるなど、自分の支えになる新たな繫がりを増やすための取り組みを始めましょう。
「壁」にぶつかり、つらくなる
徐々に退屈を覚えるようになる人が多くみられます。
これまで目を背けていたことに直面せざるを得ず、気分が沈んだり、意欲の減退、不安、イライラなどを感じがちに。
気分を変えたい、慣れ親しんだものや行為に頼り体気持ちが強まることもあります。
「やめる」以外の活動をふやす
運動を始める、自助グループでの活動を増やすなど、活動の幅や量を増やしてみましょう。
新しい生活に適応していく
取り組みを始めてから半年くらい経つと、依存対象を求める気持ちはやわらぎます。
これからの生き方を考えられるようにもなるでしょう。
再発しやすい状況は、なるべく避けながら、仕事の再開を含め、生活の再建に取り組んでいきます。
- 頑張るぞ…
- またやってしまった
- 今度こそやめる
- また…
- 今度こそ…
再発しやすい4つの状況
再発とは、依存対象となっていたものや行為をやめていた状態をやめること。
再発を招きやすい状況は、「HALT」(停止する)という言葉で端的に示されます。
避ける工夫が必要です。
・Hungry…おなかが空いているとき。(Happy)…万事順調で調子に乗り過ぎているときも要注意)
・Angry…だれか、なにかしらへの怒りが強いとき
・Lonely…孤独感、さびしさが強いとき
・Tired…疲れが強いとき
----------
次回、「回復のためのプログラム」へ続く。
