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自己肯定感を高めて人生をもっと楽に!【15】 ~【自己効力感】…子育てがうまくいかない自分が情けない~

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突然ですが、あなたにとって「幸せ」とはなんですか?

  • お金持ちになること
  • 玉の輿にのること
  • 幸せな結婚をして子供を育てること
  • 大きな会社に入って安定した職があること
  • 商売やスポーツで大成功して有名になること

これらの目的は達成すると嬉しいものです。

しかし、「自己肯定感」が低いと、これらの目的を達成しても幸せを感じられません。

一次的には嬉しいかもしれませんが、喜びが長続きしないのです。

「自己肯定感を高めて人生をもっと楽に!」では、自己肯定感とうまく付き合う方法を身につけ、幸せな毎日を過ごすための方法をご紹介していきます。

第15回は、「【自己効力感】…自分にはできると思える感覚」の続き、「【自己効力感】…子育てがうまくいかない自分が情けない」を解説していきます。

目次

【自己効力感】…自分にはできると思える感覚

前回は、完璧主義ゆえにダイエットが続かないSさんの事例をご紹介しました。

今回は、子育てがうまくいかず、自分を母親失格だと落ち込んでいるGさんの事例です。

【事例2】子育てがうまくいかない自分が情けない

小学2年生の娘さんの母親であるGさんは、「なんで授業参観にきてくれなかったの?」と泣かれて、自分は本当に母親失格だなと落ち込んでいます。
Gさんは子育て中のワーキングマザーでシングルマザーでもあります。
保険の外交員として忙しく働きながら子育てをしているGさんですが、問題の授業参観も、もちろん行く予定でしたが、急な商談が入り、キャンセルすることに。
「仕事はしっかりやるべき。子どもも喜ばせなければ」
と、頑張るGさんですが、体は一つしかないので、どうしても思い通りにならない場面が出てきます。
子どもの将来を考えて仕事を優先させてしまいますが、日頃は我慢してくれる娘さんも、今回のように時には涙を見せます。
結果的に子どもにしわ寄せが行っていると思うたびに、Gさんは自己効力感をすり減らして、「自分は母親失格」という自己否定の烙印を押していました…。

なぜ母子ともにつらくなってしまうのか?

親子の関係性の中で、お母さんの自己肯定感が低くなっていると、子どもの自己肯定感は弱くなっていきます。

なぜなら、私たちは何かを学ぶ時、自分で直接体験して吸収する「直接強化」の他に、他の人の行動とその結末を観察することで学習する「代理強化」という方法をとっているためです。

心理学の世界で「観察学習」「モニタリング」とも呼ばれる代理強化あ、関係が密接な親子の間でより強く働きます。

子どもは自然と「お母さんがやっていることを真似しよう」として、その結果、自己肯定感の低さも学んでしまいます。

例えば、シングルマザーで忙しく働きつつ、母親としても正しくあらねば…と頑張っているGさんは、無意識のうちに「忙しい」「疲れた」「どうしよう」「つらい」といったネガディブな言葉が口癖になっていました。

これは日本の社会にも問題があり、「母親はこうあらねば、こうあるべき」という母親に対する「ねば、べき思考」が同調圧力として、多くの母親を苦しめ、十分頑張っているにに「私はできていない」「まだ頑張りが足りないかも:と、自己効力感を傷つけ、自己肯定感を低下させています。

そんなお母さんの姿を見て、子どもは真似をして、ポジティブなところより、ネガディブなところを吸収してしまいます。

もしあなたが、自分の自己肯定感が低いと感じて「そういえば、お母さんも自己肯定感が低かった」と思うなら、あなたの母親の影響が関係しています。

さらに遡れば、母親の母親、あなたのおばあちゃんも自己肯定感が低かったということです。

自己肯定感の低さは、世代間をまたいで連鎖するのです。

肯定的な言葉が潜在意識を変える

カウンセリングで、Gさんの自己肯定感の低さが子どもの自己肯定感の弱さに繋がっていく仕組みを教えられました。

Gさんは、娘さんに自己肯定感の強い子になって欲しいと願っていたので、自分が変化する必要性があることに気づきました。

そこですすめられたのが、否定語を肯定語に変える「リフレーミング」です。

Gさんが無意識に口に出していた「忙しい」「疲れた」「どうしよう」「つらい」といった否定語を、意識的に「求められている」「やりきった」「楽しい」「やっちゃおう」といった肯定語に置き換えたのです。

自己肯定感は周囲からも影響を受けるため、あなたの周りの半数以上の人が自己肯定感が低いと、あなたも低くなってしまう可能性が高いのです。

逆に、あなたの周りの80%以上の人が、自己肯定感が高ければ、あなたの自己肯定感は勝手に高くなるのです。

Gさんは、仕事で授業参観に行けないトラブルが発生した時も、罪悪感を持つのではなく、「そのぶん、一緒に過ごす時間を大切にしよう」と考えるようにアドバイスを受けました。

そして、【ねば、べき思考】に関しては、ネガディブな負の感情の見方を変えていく「ポジション・チェンジ」というテクニックを教えてもらい、実践していきました。

Gさんのようなワーキングマザーは、元々仕事で一定の成果を出した成功体験を持っているので、自尊感情と自己有用感は人よりも高い状態にありました。

そこに離婚後、一人で子育てという要素が加わったことで、【6つの感】のバランスが崩れてしまったのです。

カウンセリングを受けた時は、特に母親としての自己肯定感が低下していたので、「リフレーミング」のテクニックで、自己効力感を回復して、全体のバランスを戻していくことにしました。

元々、強い自尊感情と自己有用感が、弱った部分を支える形で、忙しく働く自分に「I’m OK」。

ときどき、娘との約束を破ってしまった時は、「I`m not OK」と言えるようになっていきました。

社会は時として同調圧力で「らしさ」を「ねば、べき」に封じ込めようとしますが、だからこそ、あなた「らしさ」をあなたが知り、自ら尊重することが大切なのです。

これは親子関係、友人関係、職場の人間関係でも変わりません。

人は十人十色で、それぞれ個性という「色=らしさ」を持っているので、例え、あなたの親や子ども、パートナーであっても、全く違う「らしさ」があるのです。

意見の食い違いがあるのは当たり前。

一つひとつに一喜一憂する必要はないのです。

前提として、「思ったようにいかない」と思っておくだけで、あなたの自己効力感は高まっていきます。

そのほか、下がってしまった自己効力感への瞬発型の対処法として、次のような方法もあります。

今後、詳しくご紹介していきます。

  • 少しだけ歩いてみる
  • 休日だからこそ、早起きをする
  • 5分だけ掃除をする
  • 明日、着る服を決めておく

 
次回、「【自己信頼感】…自分を信じられる感覚」へ続く


 

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