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【障害者雇用枠とトライアル雇用】企業の障害者雇用について知ろう②

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前回は、障害者雇用促進法や法定雇用率などについて、軽く解説しました。
前回の記事⇒【障害者雇用促進法】企業の障害者雇用について知ろう①

今回は、障害者雇用枠とトライアル雇用という制度について解説したいと思います。

目次

2つの就職方法

まず、いわゆる障害者手帳を取得している方の就職の方法は大きく分けると以下の2つがあります。

  • クローズ就職
  • オープン就職

『クローズ就職』は、就職活動時に障害や疾患を持っている事を隠して(言わないで)就職する事です。

一方で、
『オープン就職』は、その逆なので就職活動時に障害を持っている事を隠さずに就職する事ってことですね。
多くの場合、オープン就職では障害者枠として就職する事が多い様です。

両方ともメリット・デメリットはあります。

クローズ就職

■メリット
・障害者枠よりも年収が高い傾向がある。
・職場において障害者という偏見で見られる事がない。

■デメリット
・障害を隠す事により、様々な不都合が出てきて、ストレスが溜まりやすい。
・自分の障害特性にあった仕事が選べる訳ではない。

オープン就職

■メリット
・障害者枠などで就職すれば、企業からの「合理的配慮※1」を受ける事ができる。
・企業が障害特性を理解してくれている為、業務内容などに関しても配慮を受ける事ができる。

■デメリット
・一般就職よりも年収が低い傾向にある。
・職種や業種が限られてくる。

※1 合理的配慮とは
⇒障害のある方々の人権が障害のない方々と同じように保障されるとともに、教育や就業、その他社会生活において平等に参加できるよう、
それぞれの障害特性や困りごとに合わせておこなわれる配慮のこと。

上記のように、オープンで就職するか、クローズで就職するかは、自由に決める事ができます。
一点、勘違いされやすいのは、障害者手帳を取得したとしても「クローズ就職」として一般就職は可能だと言う事です。

つまり、手帳を持っているからといって、障害者枠での就職をしなければいけない訳ではないよ、と。

なので、就職活動をする際は、自分の障害・病状が今どの状態で今後どういう負荷であれば耐えられるかというのを加味した上で、
クローズにするかオープンにするかを決めると良いと思います。

また、しばらく仕事から離れていたり、「いきなり就職するのはちょっと・・」なんて人は、『就労移行支援』という制度を使うと良いと思います。
まぁ今回は、就労移行支援について触れる気はないので、気になる方は下記URLに大体載っています。
就労移行支援事業とは?

トライアル雇用とは?

さて、ここまでは通常の就職方法の中で、オープンとクローズの2通りの方法を紹介してきましたが、
次は『トライアル雇用』という制度について簡単に説明したいと思います。

『トライアル雇用』は、簡単に言えば、採用する企業側と求職者とのミスマッチを防ぐための制度です。
最長3ヶ月間の間、企業と採用された従業員側のお互いが、適正を見極める事が出来ます。

例えば、普通に求職者を採用したとしても「業務内容が思っていたのと違った」などという理由で、すぐに従業員が辞めてしまったら採用費や教育費が無駄になってしまいますよね。

なので、企業側からすればトライアル雇用を利用する事で、採用した人材の適正を見る事が出来ますし、採用された側からすれば、この会社で本当にやっていけるのかを見極める期間になるので、お互いにメリットがある制度といえます。

また、トライアル雇用は、通常の『トライアル雇用』と『障害者トライアル雇用』の2つがありますが、基本的には変わらずに、『障害者トライアル雇用』の場合は精神障害なども対象範囲に含まれます。

ちなみに企業側は、トライアル雇用の3ヶ月間、月額4万円の補助金がでます。


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