「現代ストレス社会」
なんて言葉をよく耳にする方も多いと思います。
厚生労働省の調査によると、仕事に対して強いストレスを感じている人は、なんと6割もいると言われています。
そして、ここ20年近く、この数値は横ばい状態なのだそうです。
働き方改革や制度の刷新、新しいツールが出てきて働き方は変わっているのに、ストレスを感じる人の割合はいっこうに減っていない…ということになります。
次のようなモヤモヤ、あなたも感じたことはありませんか?
「世間の変化についていけていないようで不安」
「期限に追われてばかりで、気持ちが休まらない」
「一生懸命やっているのに、空回りしている気がする」
「なぜだか分からないけど、時々虚しくなる」
「毎日頑張っているけど、エネルギーが枯渇している」
「上司、同僚、顧客に対してイライラしてしまう」
「結果を出せない自分がもどかしい」
「働き方改革でいろいろ変わるけど、そんな簡単に切り替えられない」
「つらいこともないけど、思い切り笑うこともない」
「自分の時間がとれず、気持ちに余裕がない」
などなど…。
昔に比べて、メンタルヘルスの対策に取り組む企業は増えています。
2015年には労働安全衛生法が改正され、ストレスチェックが始まりました。
しかし、「働く人がイキイキと働けている」というにはほど遠い状態のようです。
対策する企業が増えたのに、なぜストレスやモヤモヤが減らないのでしょうか?
それは、企業の行うメンタルヘルス対策が、不調になった人、休職になった人など、病気になった人向け中心だから。
私たちがストレスフルな環境で働き続けるためには、自分で自分を守る工夫が必要です。
その工夫のキーワードが「感情」です!
今は、電子機器を買えば取説がついていたり、使い方のマニュアル本が揃っていたりしますが、一方で「感情」の取説はどうでしょうか…?
確かに「感情」をテーマにした本もありますが、それらを見ると「感情をコントロールする」「感情的にならないために」「ストレスになる感情を解消する」など、感情が悪者扱いされているものが多くみられます。
しかし、心理学の研究では、「感情」こそ、私たちが生き延びるために必要で、大切な機能だということがわかっています。
「感情」を味方につければ、私たちのベストパートナーになってくれますし、「感情」の正体を知れば、私たちがどんな状況にいて、どう行動するのがベストなのか教えてくれる頼もしい存在、ということに気づくはずです。
「感情とうまく付き合うための処方箋」では、仕事で感じる「怒り」「悲しみ」「落ち込み」「不安」の4つの「感情」を、味方につけて、ストレスから自分を守る方法をご紹介します。
誰かを味方みつけるためには、まず相手をよく知ることから。
「感情」もこれと同じです。
それぞれの「感情」がもつ意味や機能、また、モヤモヤした時にスッキリできるような対処法も紹介していきます。
時には、自分に対して怒りを向けてくるような相手や、落ち込んでいる友人や同僚を理解するヒントになるかもしれません。
モヤモヤだらけのストレス社会で、自分を守るヒントを「感情」からもらい、「感情上級者」にを目指しましょう!
…次回、嫌いな感情ランキング1位?【怒り】…へ続く