お役立ち記事 精神疾患関係

自傷・他傷行為を繰り返す強度行動障害の特徴と症状を改善するために取るべき3つの対応

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強度行動障害とは、中学生、高校生の時期によく発症するものです。

自分のことをうまく伝えられなかったり、伝える手段がわからないといったことが発症の原因になるようです。

強度行動障害は、自分も周りも傷つけてしまうため、適切な対応を取り、症状を落ち着かせることが大切になります。

目次

強度行動障害とは?

強度行動障害とは、自傷行為を繰り返したり、周りの人や物を傷つけたり壊したりする行動を頻繁に行ない、通常の環境のもとでの生活が困難な状態のことを言います。

強度行動障害の方は日本に約8000人いると言われています。

その中でも、知的障害や自閉症スペクトラムを併せ持っている人が多くいます。

強度行動障害を発症する時期はそれぞれですが、中学生、高校生のときに発症することが多く、卒業後に落ち着くケースが多いようです。

強度行動障害の主な症状は?

自傷行為

出血するほどかみついたり、ひっかいたりします。

顔や頭部が変形するほどたたくなどの事例もあります。

他傷行為

周りの人を殴る、蹴る、かみつく、物を壊すなどの行為が見られます。

強いこだわり

移動や外出を嫌がり、部屋に閉じこもることがあります。

それらの行為を周りの人がやめさせるのは、とても困難です。
編集部なかの人

睡眠の乱れ

生活リズムが乱れ、昼夜逆転したり、興奮して眠ることが出来ません。

過度の偏食

体に異常が出るほどの偏食であったり、水分補給でさえも拒否することがあります。

食事を払いのけたり、投げることもあります。

多動や騒がしさ

常に動き回ったり、走り回ったりします。

また、大声を出し続けたり、何時間も泣き続けることもあります。

 

その他にも、パニック症状がひどくなったり、周りが恐怖を感じるような粗暴な行動をとることがあります。

強度行動障害の発症の原因は?

「伝えたいことがうまく伝えられない」、「伝える手段がない」、「たくさん入ってくる情報をうまく処理できない」、「コミュニケーションがニガテ」、「感覚が過敏」などの障害特性に対し、自分の置かれている環境がうまく合わない場合に嫌悪感を抱いたり、気持ちが不安定になり、強度行動障害を発症してしまうことが多いようです。

編集部なかの人2
障害特性と、環境要因によって、強度行動障害は引き起こされてしまうんだね。

本人の気質や性格、精神疾患なども関係していると考えられています。

ただ周りの人を困らせたいというわけではなく、助けてほしいというサインと考えられます。

強度行動障害の改善方法は?

1.環境づくり

生活の中で問題となっていることを洗い出して、それをひとつずつ解決していきましょう。

本人がストレスを感じることなく、リラックスできる環境を作ることが大切です。

2.自尊心を尊重する

何かを批判したり、強制すると自尊心を大きく傷つけることになってしまいます。

危険なこと以外はなるべく本人の意志を尊重するようにしましょう。

3.一貫した支援を

強度行動障害の場合、通常は様々な福祉サービスを利用し、治療を進めていくかたちになります。

その際に支援方法がバラバラであると、本人は混乱してしまうので支援グループや家族間でも共通の認識を持つことが大切です。

強度行動障害のまとめ

強度行動障害を発症した場合、それは本人が困っているというサインでもあります。

何が問題なのかを明確にし、問題解決に努めることで症状は落ち着いてきます。

まずは、本人のストレスを取り除いてあげましょう。

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