新型コロナウイルスの流行から1年以上が経ち、働き方の変化や業界の縮小など、職場の変化は働く人たちのメンタルヘルスに見えない影響を与えています。
最近では、有名女優の主演ドラマ降板と休養のニュース。
驚いた方も多いのではないでしょうか。
今回は、誰にでも起こりえる「適応障害」について、詳しく見ていきたいと思います。
目次
適応障害とはどんな障害なのか?
日常生活の中で、何かのストレスが原因となって心身のバランスが崩れて社会生活に支障が生じたもの。
となっています。
つまり、ストレスが原因で生活に支障が出る状態といえます。
適応障害は、夫婦間のトラブルや教育、過重労働、部署異動、結婚や離婚など、良い事や悪い出来事に関わらず生活環境が変化する事によってストレスを感じてしまい、そのストレスに適応出来ずに生じる心の症状です。
同じ環境にいても感じ方・考え方などは人それぞれなので、それによって受けるストレスの影響度や適応力も違ってきます。
同じ環境の中でもそれを苦痛と感じて、健康的な社会生活が出来なくなってしまう事があるのです。
健康か病気かは、仕事・学校・家事などの社会的機能が保たれているかどうかで判断されます。
適応障害になりやすい人
適応障害になりやすい人は、ある一定の傾向があるようです。
ご自身と照らし合わせて、チェックしてみてください。
学校・会社での振る舞い
YES | NO | |
1.学校や会社では模範的な人だと思われている | ||
2.勉強や仕事が好き | ||
3.勉強や仕事には熱心なほうだ | ||
4.退社後や休日も、学業・仕事のことを考えることが多い | ||
5.ミスをしてしまうと責任を強く感じる | ||
6.細かいところにも気配りを忘れない |
普段の性格
YES | NO | |
1.几帳面な性格だ | ||
2.真面目な性格だ | ||
3.頑固なほうだ | ||
4.頼まれると断りにくい | ||
5.きちんとやらなければ気が済まない | ||
6.人に頼むよりも、自分ひとりで抱え込むほうが気が楽だ | ||
7.気が小さい | ||
8.はっきり意見を言うことができない | ||
9.人の目が気になる | ||
10.周囲の意見が気になる | ||
11.自分が我慢すればいいと思う | ||
13.気持ちの切り替えが得意ではないと思う |
「YES」が多い場合は、適応障害を発症しやすく、またうつ病にもなりやすいタイプと言えます。
適応障害の症状
適応障害は、ストレスによって様々な症状が起きるため、発症する症状は多岐に渡りますが、大きく分けると3つのタイプに分ける事ができます。
「なんとなく、うつっぽい」という症状があれば、適応障害かもしれません。
こちらも合わせてチェックしてみてください。
情緒面の症状
YES | NO | |
憂鬱な気分が続いている | ||
不安な気持ちがある | ||
イライラしてしまう | ||
何かを計画することや、継続することができなくなった |
行動面の症状
YES | NO | |
食欲がない | ||
暴飲暴食をしてしまう | ||
無謀な運転やけんかをするなど、攻撃的になった |
身体的な症状
YES | NO | |
ひどい肩こりや頭痛がある | ||
動悸や息切れを起こす | ||
汗をかく | ||
めまいがする | ||
胃腸の調子が悪い | ||
寝ることができない | ||
眠りすぎる |
うつ病との違い
YES | NO | |
上記の項目について、はっきりと原因が分かる | ||
ストレス要因がないところでは、いつもと同じように過ごせる |
情緒、行動、身体的症状が半分以上、当てはまった場合は、大きなストレスを抱えていると考えられます。
また、最後の【うつ病との違い】の2項目に当てはまる場合には、適応障害の可能性が高いでしょう。
適応障害の定義は、世界保健機構の診断ガイドラインであるICD-10によると、
ストレスによって引き起こされる情緒面や行動面の症状で、社会的機能が著しく障害されている状態
となっており、定義が非常に曖昧です。
上記のチェック項目はあくまで参考にして、正確な診断は必ず専門医の元でお願いしてください。