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自分も相手も大切に…アサーションで自己表現!【38】 ~アサーションに関する疑問・対応~

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日々の生活の中でこんな気持ちになったことはありませんか?

自分の都合があるのに、突然の誘いを断われない…
自分が正しいと思うことは、なんと言われても変えられない…
商品を間違えられても、変えてもらうことができない…
自分の意見を通すために、人の気持ちを配慮できない…

このような状況が続くと、心の中に不満が溜まったり、周囲と関係が悪化してしまうなど、結果的にあなたの生活の質を下げてしまいます。

こうしたトラブルを解決し、より爽やかに生きるための方法が「アサーション」です。

お互いにとって心地いい関係を作るために「アサーション」を学んでみませんか?

第38回は、「人間関係を維持・改善する日常生活のアサーション」の続き、「アサーションに関する疑問・対応」を解説していきます。

目次

アサーションに関する疑問・対応

アサーションについて理解できても、いざ生活の中で実行しようとすると、いろいろと疑問が沸いてきます。

そこで、多くの人が抱くと思われる疑問について見ていきましょう。

自分がアサーティブになっても、相手が非主張的な場合はどうすればいいですか?

「話せばいいのに…」と思わずに、こちらから「あなたの考えや気持ちを教えてください」と言ってみましょう。
相手の言いたいことを丁寧に聴こうとする態度を示せば、話したいのにうまく話せない人や非主張的な人はとても助かります。
また、話が複雑だったり混乱している時には、急かしたり割り込んだりせず、じっくり耳を傾けましょう。
相手の訴えたい気持ちをきちんと聴くという行為は、受動的なことではなく、積極的、能動的なことです。
相手の話を「聴く」ということは、相手を大切にするアサーションでもあるのです。

ある人に対して、どうしてもアサーティブになれません

そう思う理由にもよりますが、アサーティブに自己表現するかどうかは、自分で決めることができます。
それはあなたの人権です。
アサーティブになっても意味がないとか、逆に自分が不利益をこうむるといった恐れがあるような時には、無理にアサーティブになる必要はありません。
ただし「この人は何となく苦手…」などと思っただけでアサーティブにならないのはもったいないことです。
自分の気持ちや考えを伝えると同時に、相手のことも知って、お互いの理解が進めば、想像以上によい人間関係が築けることもあるものです。

アサーティブになれたと思ったが、身近な人に変になったと言われます

アサーションを学び、アサーティブになることを覚えたばかりの人は、主張することばかりに気を取られがちです。
事あるごとに自己主張していませんか?
あなたがそれまで非主張的な人だったら、なおさら周囲の人は驚くでしょう。
アサーションは悪いことではありませんが、主張ばかりしていて他者の話を聴かなかったりしていると、それはアサーティブではなく、攻撃的な言動をしているということなのかもしれません。
時には自分を客観的に見てみましょう。

陶芸の友の会に参加していますが、集まると愚痴を言い合ったり同じ会話をすることが多いので、付き合いを続けるか迷っています

このような時に大切なのは、自分の気持ちや意見を決めることです。
つまり、「どうするか」より先に「どうしたいのか」をはっきりさせましょう。
その仲間たちと、この先どのように付き合っていきたいのでしょうか?
付き合う気持ちがないのなら、少しずつ会う機会を減らしていきましょう。
逆に付き合いを続けたいと思うなら、不満に思うことがあっても、付き合い続ける工夫をするなど、覚悟を決めることも必要です。

子どもや部下などの立場が下の相手に対して攻撃的になってしまう

あなたが攻撃的になると、相手が困るだけでなく、仕事で協力を得るのが難しくなったり、人間関係が悪くなったりします。
子どもの場合は、言うことを聞かなかったり、会話をしなかったりすることで、自分の気持ちを表現するかもしれません。
年齢や役割が下だからと言って、あなたの言い分を押しぐ蹴るのではなく、人間として同じ立場ではやりとりをすることが大切です。
「命令」は「お願い」に、「同意するはず」は「尋ねてみよう」に変えてみましょう。

自分の正直な気持ちを言いたくても相手が怒るのが怖くてこらえてしまいます

それは恐らく特定の相手に対してだけではないでしょうか。
アサーティブに自分の気持ちを表現する権利は、相手だけではなく、あなたも持っています。
私たちは誰もがアサーション権を持っているし、私たちは誰からも尊重され、大切にしてもらう権利を持っています。
そのことを知れば、自分の気持ちを表現できるようになれるかもしれません。
ただ、自分一人で解決することが難しい時もあり、日常的に困るほどなら、カウンセリングルームなどに問い合わせ、カウンセリングを受けるのも一つの手段です。


 
次回、「アサーションと仕事」へ続く


 

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